この夜が明けるまであと百万の祈り

とあるマンガ好きの備忘録です。私が元気づけられた出来事や作品について少しでも共有できたら嬉しいです

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グリザイアの果実5話 みちるルート 原作でカットされた主要な部分について


「グリザイアの果実」5話 みちるルート初見でわからなかった人のための簡単な補足解説 - (修行中)

思った以上に検索で見に来られている人が多いですね。見てもよくわからんって思った人多かったのか…。残念。

というわけで、記事を分けて補足解説します。正直分量が多すぎるせいで「原作プレイしてくれ」って言いにくいしなー。




でも、気に入ったら続編の「迷宮」「楽園」はプレイしてみてください。こっちはアニメ版の知識程度抑えておけば楽しめるし、erg初心者の人でも楽しめるよ!なんだったら私が持ってるの貸すよ!(グルグル目)

原作からカット・改変されている内容で重要なもの

①幼少時のみちるの家庭事情の詳細
資産家の家庭に生まれたみちる。

しかし、おそらく発達障害なのか学習障害などの要因があり(原作では特に明記はされてない)とてもお馬鹿。性格はもともと明るくて気遣いもできるし、何事も一生賢明に頑張るいい子なのだけれど、頭が悪く不器用なため人が望んでいることを察することができず、いつも行動がずれてしまうため一生懸命頑張れば頑張るほど空回りし、かえって人を苛つかせてしまう。いい子なんだけどね…。


両親は優秀なエリートで、家庭教師をつけてみちるの教育を一生懸命やるのだが当然うまくいかない。ここで「なんらかの障害があるのだから仕方ない」とわかればよかったのだが、実際は両親は「みちるが何も出来ないのは家庭教師が悪い」として家庭教師を責めてしまう。

家庭教師も最初は一生懸命教育していたが、一向にみちるは上手くこなすことが出来なかった。その結果両親から無能と責められ続けた家庭教師は「私は悪くない、みちるが悪い」として陰でみちるを徹底的にいじめ続けるという不幸な連鎖が起きる。このあたり「彼氏彼女の事情」の有馬くんの家なんかを思い出すね。

家庭教師がいなくなった頃にはみちるからは持ち前の明るさや自尊心が失われ、ただ人の顔色を伺って生きる卑屈な人間になってしまう。親もすっかり娘に期待しなくなり、「誰にも期待されない、存在意義のない亡霊」のようにして生きていた時にメンヘラ女と出会ってしまう。




②自殺した親友視点の話

この親友もみちると同じように自分に自信がないメンヘラ少女。

妻子持ちの男性と不倫していたが、彼女自身がメンヘラで重たい子であったことや、男側の事情もあって捨てられそうになり、どうしても捨てられたくないからとなんでもいうこと聞くといって依存し、貢いだりとかひどいことされたりとかされるのに耐えていたけれど希望を失いかけて一回目の自殺を決意。

この時はみちるとの出会いで踏みとどまり、その後みちると友達になる。

しかしみちると出会ってからも男性への依存は捨てきれず、しかし男性はそんな親友が億劫になり、結局別の男に売り渡してしまう(エロ同人みたいに!)。結果親友はレ○プされた挙句、男に捨てられ、絶望して自殺。

「あの人が私に興味のない世界になんていたくない。さよなら、みちる」

この時、いちいちみちるの前で飛び降りて死ぬというところがメンヘラ臭MAXですね。このようにもともと地雷女ではあったのだけれど、みちるはだからこそわかりあえて、自分の存在意義を信じられていたところもあったので、この親友の死の衝撃は大きかった。




③手術後、移植先の女の子との意思疎通が可能になるまでの話
(アニメでもちょっと手紙が登場してますね)

心臓移植後、意識が落ちやすくなったみちるの代わりに心臓の女の子の意識が奇跡的に覚醒する。心臓の女の子はみちると違って優秀な子だったが、生をまっとうすることが出来ず死んだため、再び生のチャンスを与えられて、「みちる」としてとても頑張った。

私は生きていたかったのに。不意に何の理由もなくそれが終わってしまった。君はちゃんと生きていけたはずなのに、なぜ命を粗末にするの?

心臓の女の子はみちるが上手く出来なかった勉強や運動などを頑張って成果を出し、「生まれ変わったみちる」は周りから評価されたが、そのことをしらないみちるは戸惑い混乱する。

※このあたりは東野圭吾の「秘密」や、戸田誠二の「ボディ・レンタル(「スキエンティア」収録)」、エヴァ同人の「RE-TAKEZERO」などの話に通じるものが有りますね。スキエンティアはマジ名作なので是非読んでみて欲しいです。

みちるルートは「みちるの更生の物語」でもありますが、実際は「心臓の女の子」の物語でもあり、「二人の和解・共存」の物語でもあります。



④この学院に来ることになった原因となった、みちるの自殺未遂事件

その後「もう一人の自分」の存在に気づき、意思疎通をとる。心臓の女の子は「友だちになろう。ずっと一緒にいる。大丈夫だよ私が助けてあげるから。」と呼びかけるが、みちるは自分自身の存在意義を見失っていたし、親友だと思っていた人間が自分を置いて自殺したトラウマがあって女の子の言うことを受け入れられない。

親友は一人しかいない。一人しかいらない…
助けないんて要らない。
私を助けられるのは…あの子だけなの!

さらに自分がこんなにバカでさえなければ周りの人を哀しませずに済んだ、親友もしなせずに済んだ、などの後悔などもあってますます自分というものに絶望する。

結果として「親友がしんだんだから自分も一緒に死のう」という気持ちだとか「私なんて要らない」という気持ちが混じって衝動的にカッターナイフで自らの身体をついて自殺をはかる。(実際にはもうちょっと複雑です)


助かった後、この学園に来たものの、己の存在意義を信じられず、生きる意欲を持てないというところは変わらず。みんなが求めるキャラを演じることで本来の自分を放棄し、別の自分になろうとする、周りから見ると「イタくてお馬鹿な子」になってしまう。

「あの時、私はこの生き方を選択した。私はどうせダメなのだから、偽ればいい。みんなの都合のいい性格を演じて、都合のいいように感情を押し付けられればいいんだ。笑われる人間になればいいんだ。もう、自分なんて無くていい。

学園のアイドル「みちる」という偽りのキャラの誕生である。



ニャンメル死亡後はそれすらも諦めて、自分を放棄して「心臓の女の子」に全てを明け渡そうとする。

「ずっと失い続けてきたから、これからもそうなるのが怖くて」
君をどうにか出来るのは君だけだから、それが無理なら、このままずっと暗い闇の中にいなさい


⑤埋められるときの展開がだいぶ違う。
埋める前に葬儀シーンを行ったり(一歩間違えればいじめなのだが良いシーン)

棺桶の仕組みもアニメよりいろいろと詳細に設定があるし、自力脱出は不可能になっていて、必ず電話で助けを求める必要があるため、実質的な時間制限があるなどいろいろ違いが有ります。




⑥後棺桶から出てきた後のその他学院メンバーとの間の会話

⑤との関連があるのですが、みちるルートは本来雄二とみちるだけで完結するものではなく、他のメンバーもシナリオに関与します。5人しかいないメンバーでお互いがお互いのことを気にかける関係なのだから当たり前です。

だから、みちるを埋めるシーンの前にも「葬式」なるものを行うし、もちろんみちるが復活した後もみんなが思い思いの反応をします。

このやりとりはとても重要です。

アニメではみちるが一人で親友の影を吹っ切る強さを見せるような感じですが、実際には、新しい親友が自分を受け入れてくれていたんだ、という描写があって、みちる完全復活が達成されるわけですね。




⑦エピローグの家族と会いに行くシーン

先ほど、"みちるルートは「みちるの更生の物語」でもありますが、実際は「心臓の女の子」の物語でもあり、「二人の和解・共存」の物語でもあります。"

と書きましたが、エピローグで「心臓の女の子」と母親の間で、あるやりとりがある。この部分が一番みちるルートで感動的だと評される部分ですね。

興味があれば是非チェックしてみてください。




⑧主人公が必死にみちるを助けようとする理由
(これは2作目の「迷宮」までプレイしないとわからないんですよ…だから、グリザイアの「果実」だけだと微妙な完成度なんですよね)







こんなところかな。

原作ではこんな感じで一つ一つを丁寧に描写していくのですが、アニメではこれらを「背景」としつつ、しっかりとコアとなる部分を選んでストーリーとして展開しています。

もちろんこれらの情報もあったほうがわかりやすいと思うけれど、カットして再構成されたアニメを見た時、「ここまで情報を削ってもちゃんとみちるルートになってる!」って個人的には感動しました。


逆に言うと、ほんとにアニメだけ見た人には、いろいろ解釈の余地を残す作りになってていいな、と思うんですよね。

実際、他のアニメでも、しっかりと設定を作りこんで、その上で幹となる部分を描写していってるんだ、と思うと、安易にアニメ批判するより、自分で想像し補完していく方が楽しいと思いませんか?


「天空のメソッド」も結構面白くなってきたよ―。







余談。

今後の予定ですが、幸、由美子、蒔菜ルートは気が向いたら何か書きます。多分蒔菜ルート以外はみちるルートと違ってわかりにくいということはないので理解するだけなら大丈夫だと思う。

天音ルートだけはアニメで情報が足りないと思ったら頑張って解説書きたいと思います。これも「楽園」アニメ化のためや。私の一番好きなキャラは「楽園」におるんや…。

いやもうね、ぶっちゃけ「グリザイア」シリーズ全体から見ると「果実」において重要なシナリオって天音ルートだけで、後のシナリオは最悪ダイジェストでもいいです。だからアニメ見終わって面白いと思ったなら「果実」はプレイしなくていいので「迷宮」→「楽園」とプレイしてみてほしいです。

「迷宮」はちょっとダラダラしてるけど物語の目的が明快だから読みやすくて面白いし、「楽園」はダラダラ部分が少なくてそれまでの積み上げがちゃんと活きてくるのでとても面白いと思うんだ。


2014/11/03(月) 01:20:08.67 id:qXnO+Smc0
原作好きなのは分かるけど声が大きい
逆に原作買う気失せるから黙って欲しい

ごめん・・・。自分のブログ以外ではあんまり騒がないようにします。

本当はグリザイアシリーズって全ergの中ではトップ10には全然入らないくらいの評価なんだけどね。もっと好きな作品いっぱいあるよ―。アニメの出来が思った以上に良かったので興奮してるという部分が大きいです。