この夜が明けるまであと百万の祈り

とあるマンガ好きの備忘録です。私が元気づけられた出来事や作品について少しでも共有できたら嬉しいです。 ※記事を読まずにはてなスターを押して回る行為はお断りしております。

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「終わりのセラフ」1~7巻

読み進めていくとベースは「進撃の巨人」に近いのかなという印象を受けます。

人類は、人間より圧倒的に強い「吸血鬼(巨人)」との戦いを繰り広げていた。


主人公は親によって見捨てられ孤児院に預けられたが、そこで得た大事な家族は吸血鬼によって皆殺しにされる。「やつら」を駆逐することを誓った主人公は力を得るために吸血鬼殲滅のための組織に属することになり、訓練を経て前線に立つことを認められる。その過程において、心を認め合う大事な仲間もでき、主人公はただ巨人を殺すことだけでなく仲間とともに戦い、彼らを守ることを覚えていく。


成長し、吸血鬼との戦いに身を投じるようになった主人公だが、有るとき戦場で主人公が持つ「終わりのセラフ」因子が発現する。これにより主人公は強力な力を発揮することができることがわかる。どうやらその力は人間によって植え付けられたもののようだが、それを制御する方法は分からない。



敵は外側にいる吸血鬼だけでなく、人間の中にも派閥があり、倒すべき存在がいるようだ。こういった状況で主人公は何と戦っていけばよいのか。そして謎の「終わりのセラフ」の力とは一体何なのか。

とこんな感じ。個人的には似てると思います。特にエレンと優ちゃん、ふたりとも主人公のヒロイン属性が異常に高いところとかほんとに似てる。


ただ、設定が似ていたとしても「進撃の巨人」とは描こうとしてるものも描き方も違ってて面白いです。

この作品の特徴はいろいろあるけど③というしっかりした軸があるので話がわかりやすいのがいいですね。進撃の巨人はあっちにいったりこっちにいったりするので結構おいかけるの大変です。


①「(一定年齢上の)大人」がいない
そのせいかどうかはともかく、この作品はのきなみ「親の愛」を知らない子どもが多い。「安心できる相手」を知らなかったりする。だから、みんなまた、愛情とかよりまず真っ先に「必要とされること」=「存在意義」とか「相手が信頼できる事」をすごく大事にする。

私が彼のことが好きかどうかは自分でもわかりません。でもさっき、生まれて初めて必要とされたので、それには応えてみようかと思いまして。

俺が気になるのは、俺はお前の役に立つのか?ってことだけだ。お前が柊のやつと揉めてるとか何を目指してるとかはどうでもいい。お前には俺が必要か?ミカのこともほしがってくれるか?もしそうなら、お前がミカも欲しいと思ってくれてるなら。モルモットでもなんでもいい。俺はお前に全面的に協力する

俺は別に悪魔でもいい。ミカが必要としてくれるなら、グレンやシノアたちが俺を必要としてくれるなら、俺は悪魔でもなんでもいい。おまえらのおかげで俺はもう独りじゃない。

「鬼だろうが悪魔だろうがしらねえよ。俺はお前が必要だ。だから仲間になってくれ」
「それ、僕にどんなメリットがあるのよ?」
「俺がお前の仲間になってやる。独りぼっちはつらい。愛されないのはつらいよ。俺はそれをよく知ってる」
「……だから愛してくれるって?」
「ああ」

みんな基本的に他者のことを信用しようとしない。でも逆に言うと一度心を開き始めるとチョロイです。0か100かとまでは言わないまでも感情の目盛りがとても大雑把なんですよね。結果として、軒並みほとんどのキャラが「いわゆるわかりやすいツンデレ」みたいになってます。




②主人公の強さは「吸血鬼が剣の形になったもの」との対話によって引き出される。
「BLEACH」はどうかわからないけれど「蒼穹のファフナー」とか「屍姫」のように憎むべき敵の力を使わなければ敵と戦えないというのはよくありますよね。
あるいは「ペルソナ4」が代表だけど、自分の心の闇と向き合い、それを受け入れることで成長するというのも最近よくあります。この作品の場合は後者のような感じですね。

「お前には闇が有る。妹を守るためなら平然と仲間を裏切るくらいの闇が」
「それがどうした。こんな腐った世界に生まれて、闇のないやつなんていない」
「そう、そうだ。だから人間が好きだよ。よし、力を貸してやろう。醜く青いお前に憑依してやる」

人間は醜い?家族を人質に取られたら平気で同族を売るクズだって?そりゃよくご存知で。そうだよ家族のためなら人間はなんでもする。平気で嘘をつくし鬼にでも悪魔にでもなる。それを醜いってんなら、その人間の醜さに怯えながら死ね。

お前は弱い。
家族、恋人、愛、友情、それらが切り捨てられるべき感情だと知りながらお前はそれを捨てられない。
人の上にたっていい人間じゃない。だが、だからこそ俺はお前を信じられるよ。
仲間を裏切らないから、決して俺の脅威にはならないから。


誰だって闇はそりゃ抱えてる。それを飼い慣らしたりうまく付き合うことが大事。
この作品はそういうものに対して、肯定するわけでもなく(単に肯定して開き直るだけなら中二病)否定もしない(単に否定するだけなら高二病)、それを受け止めた上でどう生きるかは自分で決めるという描き方なので個人的には結構好きな姿勢。



③主人公は吸血鬼になってしまった友人を吸血鬼の陣営から救おうとし、
 吸血鬼になってしまった友人も主人公を人間の陣営から救おうとする。

この作品のメイン要素はあくまで主人公とミカエラの関係。どちらが正しいのかわからない。ただ、どちらも相手を救おうとして譲り合わず張り合ってしまうという展開。両思いの男たちが、心通じ合えず心を悶えさせながら戦う姿は一部の人大喜びな気がします。

「アルドノアゼロ」が姫様を介することによって最後gdgdになってしまったので、この作品にはとても期待しております。

ミカちゃんが人間の血を吸わないのはなぜかな~
ま~さか吸わなければいつか人間に戻れるとおかおもっちゃってる?
それとも、人間の血を吸ったら、愛しい愛しい優ちゃんに嫌われちゃうとか思ってるのかなー?

あなたは私の血で飼われている。
あなたは私にどうやって逆らうの?もしくは利用されるくらいなら死んでやる?
でもそしたら醜い人間どもに利用されている優ちゃんはどうする?見捨てるの?
人間どもがやることはほんとひどいわよ。あなたに優を見捨てられるかしら?

僕が、人間と吸血鬼から優ちゃんを救うよ

家族に裏切られたからって、裏切り返すものなのか?俺は違うと思う。
アイツが吸血鬼になっていようが、家族はずっと家族だよ

僕はもう人間じゃない。でも、それでもせめて、優ちゃんを人間どもの手から救うまでは…


④世界そのものがすでにぶっ壊れすぎていて、戦いに勝っても希望がない

「これから人間はどうなっていくと思う?こんな世界じゃ生き残ったところで意味が無い。そう思うやつもいるんじゃないのか?こんな夢も希望もない世界で、それでも戦力増強を図っているお前は、いったい何を目的にしている?」
「別に、力はいくらでも必要だろ?」
「当然だ、だがそれでもビジョンがないなら死んだほうがましだ。欲望しか無いのに犠牲を出すやつは悪だ。俺は人間世界を復興させるぞ。お前の野望はなんだ?俺より小さければ俺に従えよ。」

ではシノア隊はこの方針で動きましょう。「家族を大事に」
こんな世界でそんな方針になるとは思いませんでしたが。
じゃ、それで戦っていきましょうかねぇ

そんな中で残っているのは「家族」だというのがこの作品の方向性なのかしらん。
そういう意味では「震災後の作品」としての側面もあるのかもしれない。