この夜が明けるまであと百万の祈り

私が元気づけられた出来事や作品についてのメモ。最近TED聴き始めました

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「境界線上のホライゾン」1巻感想

一度アニメを観て途中で挫折し、ラノベも買ってみたけど挫折し、コミック版を経てようやく概要を把握することが出来、GWにようやく1巻を読み終わることが出来ました。なんなんですかねこのハードルの高さ。……でも、わかってみると、話の軸はこの上ないほどシンプルな話だし、面白いかもしれない。この先はちびちび読み進めることはできるように思います。

とにかく1巻読み終わるまでのハードル高かった…!


この作品の軸は「ヒロインであるホライゾンを救え」たったこれだけ(ですよね?)
現在の世界の成り立ちにおいては、あってはならない存在、つまり世界の敵となってしまったヒロイン、ホライゾン・アリアダストを、主人公である葵・トーリが、皆と力を合わせて助ける。 そういうシンプルな話。




ワンピースのニコ・ロビン編みたいなものですね。
ただ違うのは、ニコ・ロビンと違って、ヒロインである「ホライゾン・アリアダスト」は、自動人形であること。それゆえに、彼女は彼女自身が世界の敵である限り、絶対に自分の生存を選ばない。(望まないのではなく選ばない)。自ら自害の道を選ぼうとする。

自動人形は世界にとって最善の選択をします。自害の他にも選択肢はあったのかもしれませんが、結局は無意味なことです。誰かがホライゾンを救おうとしても、当のホライゾンは最善の判断から死を選びます。自動人形としてのその判断を覆せる方がいるとは思えません。

ワンピースのように「仲間がいる」とかそういう理由だけでは、ホライゾンに「いぎだい!」みたいなことを言わせることができない。彼女自身に生きる意味を、生きる意思を取り戻させない限り、彼女を救うことは出来ない。



彼女にも意思はある。欲求は有る。それでも死という選択を覆すことが出来ない。

感情がないのでつらいかどうかはわかりませんが自分の出生を聞いた時、こう思ったのは確かです。できれば君主などではなく軽食屋の店員であれば、と

そういう存在であるホライゾンを救おうと思ったら、そのためには、世界と抗って、そのものの成り立ちを変えなければならない。彼女一人のために。



しかも、「単純に戦う」ことはホライゾンが許容しない。そんなことをするくらいならホライゾンはさっさと自害してしまう。なのでまずその「自害」の決断を無限に先送りにする状況をつくらなければならない。「保留こそが最善」という展開にもちこみつつ、少しずつ状況を変えていかなければならない。戦って一気に決着をつける、敵をなぐってぶっ倒せば問題解決なんてストレートに進むことができない。そういう気が遠くなるような戦いが運命づけられている。



そのためには戦うべき世界の成り立ちを描かなければいけない。戦うべき敵と、それと戦う仲間たちと、戦いの過程をひとつずつ描写していかなければいけない。で、あと作者の趣味かどうかわからんのだけれど、キャラ一人一人をないがしろにすることが出来ない敵も味方も、胃もたれしそうなくらいに濃い目に味付けされたキャラを一人ひとり描写していく。かくしてアホみたいに膨大なボリュームの本が出来上がったというわけですね。



ようこんなんエンタメ作品でやろうと思ったなぁ…というくらいめんどくさい作品だと思います。どんだけの熱量があったらこんなアホらしい(褒めてます)、キ○ガイじみた(超ほめてます)ことができるのか私には想像もつきません。そして、これについていける読者もまたクレイジーだと思います。



ただただ、すげえ!って思いました。此処から先読み進めるかどうかはちょっと検討中。 ちょっと……自信はないなぁ。



とにかくホライゾン・アリアダストの最後は気になる

それでもこの作品、最終的にどうなるかはとても気になりますね。

「自動人形」であるとう設定は正直ずるいと思うけれど
とにかく己の役割を把握し、それを受け入れて殉じようとする
ホライゾン・アリアダストの佇まいは、なんとなく「ヴァンパイア十字界」のストラウス王を思い出します。

人と吸血鬼が争う世界において、
人からも吸血鬼からも恨まれながらも、最愛の存在に常にその存在を否定されながらも
両者の被害を最小限に抑えつつ最後まで最善を尽くして戦い続けた唯一無二の王。
その最後はとても切ないものでした。なんとか助かってほしいと願ってた。

あるいは、「シュタインズ・ゲート」において
自分が消えることを悟り、受け入れた牧瀬紅莉栖の姿も思い出します。


なんというかね、好きというか「尊い」みたいな表現が似合うやつ。


最終的にどっちになるかはわからない。
それが生きることになるか、死ぬことになるか、それはもうどちらでもよい。
単に好きなキャラなら絶対に助かって欲しいけれど「尊い」って思う人の選択は、見送ることしかできない。
ただただ、ちゃんと結末が、本人にとって満足のあるものであってほしいと願います。


……この先読み進めていったらホライゾンのことがめっちゃ好きになって絶対助かって!って思うかもしれないけどね。