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まりんこゆみ3巻  マイノリティ(超少数派)の生き方

「空気は読むものではなく吸うものです」

「グリザイアの楽園」のレンジャー編もそろそろ終わりですね。

ちなみにレンジャーは陸軍。一方のこちらは海兵隊の話です。

アメリカでは陸軍にはレンジャー、海軍にはSEALs、海兵隊にはリーコン等の特殊部... - Yahoo!知恵袋
アメリカ軍の海兵隊の訓練と、陸上自衛隊のレンジャー部隊の訓練とはど... - Yahoo!知恵袋
アメリカ海兵隊 -ニコニコ動画:GINZA
ディスカバリーチャンネル海兵隊の訓練特集やってるの見たことがあるけど、ほんとにエグい…)



この作品は海兵隊で働く女の子のお話。

日本人ながら海兵隊の地獄のブートキャンプを制覇し、訓練生を卒業して兵士になったゆみ。沖縄に配属になり、最初のミーティングで上官から言われる言葉がこれ。

女性隊員の新兵共、まずこころに叩きこめ!
お前たちは、基地内では超少数派だ!
男女比14:1だからな!
お前たちは四六時中他の男性隊員から見張られている。
男子は常に女子をなめている。
女子が一人でもヘマをするとこれから女子は、と見下されるぞ。


さて、女性隊員の生き方は大きく言って2つの生き方がある。
ビッチ=生意気女と、スラット=尻軽女だ!
生意気女は大変だぞ!常に期待以上の海兵隊員であらねばならない。つっぱって生きるのはツライぞ、覚悟しておけ!
一方、尻軽女はとっても簡単だ。放っておいても周りにちやほやしてもらえるからな。ただ、忘れるな。一度尻軽女と思われたら、二度と真の海兵隊扱いはされない!


お前たちはどうする? 

ビッチか?

スラットか?

これは海兵隊での女性隊員の話だけれど、マイノリティの感じる感覚はこれに近いと思う。


逆に言うと、いくら自称でマイノリティ気取っていてもそうでない人もいる。たとえばふとした拍子に脇の甘い発言をしたり、「自分の意見が大衆側である」という意識が透けて見えてしまう人ね。マイノリティと、たんに社会経験が不足して周りと合わせられない(一般名詞としての)中二病青二才などでは、全く見ている世界が違うと思う。


かくいう私は社会全般で見れば間違いなくマイノリティではないと思う。まず男だし。社会的には大多数を占めるヘテロセクシャルだし。あんまりそっち方向で苦悩した経験はない。今どきオタクというだけでマイノリティぶってたらアホだと思うしね。ただ、それでも職場であるとか、○○○など、限定的な環境においては、それでもやはり強烈なアウェイ感、強烈な孤独感を感じるときはあって、そういう時に自分にどういう道を取りうるのかを把握しておくことは重要であると考えてます。


「自分にどういう選択が可能か」すらわからないと、非常に稚拙な反応しかできない。拒否して逃げるか、為す術無く流されてしまうか
どちらにせよろくなことにはならない。自分の人生なのに自分で選べなくないことは精神的に負担が非常に大きいので鬱とかになってしまうのだろう。


もちろん、選択があってもその選択のどちらも自分にあわなかったり、自分でやりきれないという場合、やはり自分を責めてしまったり、無力感を感じてしまったりして非常にツライ。
そういう時は、極論でもいいから、何かしら自分の選択を行うことからようやく道が始まるのだと思う。



そういう時に、何らかの選択をし、実践している先達が居ることは非常にあらまほしきことであり、その人達の背中を見て学んだり、手助けを得られることは、自殺をせず生きるために非常に重要なことだと思うわけで。
最低限の生存戦略として何が何でもみつけないといけないし、それすらみつけられない環境であれば、それはもう死ぬ前に逃げなければいけないと思う。

上のビッチかスラットか、という2つの選択肢しかない状態は健全ではないが、それでも先輩方が切り開いてきた道であって。それ以外の生存戦略を生み出す気概がないなら、まずそこからスタートしなければならないのかもしれない。


これは、自分の努力だけで何とか出来るような話ではない。そもそも努力とは、何らかの選択がなされた後、なんらかの戦略がたった上で初めて役に立つもので、それすらない状態でのやみくもに努力するのは間違いだというか、努力として成立しないのではないかしら。



ちなみにこの作品の場合は、主人公であるゆみをはじめ、多くの仲間はビッチの道を選びます。

初任の舞台で良い先輩に出会えなかった女性隊員は「スラット」の道を選ぶ可能性あり。だって、ちやほやされて楽なんだもん。私は良い先輩に恵まれたお陰で、ビッチの道を選ぶことになりました。