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この夜が明けるまであと百万の祈り

私が元気づけられた出来事や作品についてのメモ。最近TED聴き始めました

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「テラフォーマーズ」  与えられた運命に屈さずに戦うことを選んだ者たち

14巻まできたのにずーっと人間同士で争っていて(主に中国当局だが)、ゴキブリたちとまともに戦ってたのってむしろ1巻だけじゃね?という人間の恐ろしさがよく伝わるマンガ。

敵は億。学び、団結し、増え続ける億。かたや100人。減る一方。30余りになってもなお団結しない。さらに人間側の倒れた駒は、相手に吸収されるというおまけつき。ここはゴキブリの星。100000000対30の戦い (テラフォーマーズ10巻)

各支局が協力しあってアメリカがワクチンを作るのではなく自国が最大の利益を得るために。出発前からどれだけ工作員を送り込めるか。計画を捻じ曲げられるか。裏をかけるか。そしてどこと手を結ぶか。それらも全て含めて各国が最大限の戦力を「アネックス1号」に送り込んだ。結局のところどこの国が一番強いのか。どこが目的を達成するかは、火星での殴り合いに託されたのだ。火星は「蠱毒」にも似た代理戦争の様相をきたしていた。極上の秘薬を手にするのは果たしてどの生物を送り込んだ国なのか。火星の惨状を地球に伝える手段が今のところ封じられている以上は…


だいぶ前に1巻だけ読んでそれ以来ノータッチだったマンガ。「火星をテラフォーミングしたらゴキブリの楽園になってました。そいつらの脅威を取り除くため、昆虫の遺伝子を持った人間たちを送り込み戦います」という設定の荒唐無稽さに対してやたらと硬派な作り。深く考えずに人間の枠を越えた昆虫人間どうしや、昆虫人間とゴキブリ人間たちとのバトルを楽しむのが正解かもしれないけれど、それだけを楽しむにしてはストーリーがやたらしっかりしてるのが気になる。

だから、読んでみた感想として、面白いというよりまず読み進めるのがしんどい作品。

作品のツカミとして、「火星でゴキブリ人間とガチ格闘!」からスタートするこの作品は「進撃の巨人」と同じくらいキャッチーであり、最初に話題に成るのはすごくよくわかるん。だけど、みんなちゃんと最新刊までついていけているのだろうか。いっぺんに読んだせいかもしれないが、私はこの漫画の展開をきちんと把握して人に説明できるか自信がない。

単純にゴキブリと戦うだけの話にしてくれればわかりやすいのだけれど、実際は読んでて複雑なので理解するのがとても大変。

①まずそもそも、戦闘において馴染みのない昆虫の知識が出てくるのでそれを把握しなければいけない。ついでに軍事兵器の知識もたくさん出てくる。

②また、戦う相手であるゴキブリも、単に身体能力が高いとか硬いといっただけでなく、次第にこちらとの戦いによって知恵をつけていき、能力強化もし、戦略をもって行動してくる。

③人間同士での争いが日米中露独+ローマ連邦六カ国の強化人間たちがそれぞれの思惑で行動し協力したり裏切ったりしてごちゃごちゃしている。

④地球における政治的駆け引きが③にも影響を与えている。

⑤戦いの合間に、100人近く存在する戦士たち一人ひとりのキャラクターのエピソードも丁寧に紹介されている。成功率36%の命がけの手術を受けて命がけの作戦に参加するやつらなだけあって、全員がそれぞれ個人的に抱えているものがある。

火星には何よりも屈服することを拒んだ奴らがたたかいに来てんだよ!戦闘員も、非戦闘員も、仲間の誰もが、だ!

このように、非常に情報量が多い。ストーリーを理解するだけであれば③だけでもいいが、それだと味気ないだろう。情報量が多い上に、手に入れた情報はすぐ使えなくなり、また新しい情報がひっきりなしに入ってくるという構造もしんどい。今期放送アニメに「GATE」という作品があるがこの作品と比べると明らかにシンプルでわかりやすい。こちらは展開においていかれないようにするだけでも私は相当頭を使わされた。 

というわけで、繰り返すけれど、面白かったとかなんとかいう以前に、読むのしんどい作品。みんなよくついていけるな、と思う。



正直言って、ちゃんと理解するだけでかなり脳のリソース消費してて、面白いとか可愛いとかそっちにあまり感情が動かなかったです。

9巻のミッシェルさんによる親の敵討ちエピソードなんかが好きです(小並感)