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「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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「うしおととら」9話 本当に欲しかったもの

かまいたち兄妹の話。

オマエが泣いた時からオレはもうどうでもよくなっちまってたよ。そしてわかったよ。ああ、オレが一番聞きたかったのは、この一言だったんだってな。

兄キ…かがり…泣くな。これでいいさ。でも…
生き続けるなら、人間の格好をやめちゃいけない…
もうこの世にオレ達の生きる場所は…ないのかもな……


ああ……雷信兄さんやかがりとずぅーーっと、三人で暮らせたらいいなぁ。

なぜかアニメでは「泣くな」という言葉が省略されてしまっていたのだけれど、こんなん涙不可避やろ。

うしおととら」が自分の中で名作になったのはこのエピソードからだったなぁと思う。今ではハンターハンターのキメラアント編なんかを経由しているから珍しいものでもないかもしれないけれど、当時はものすごく衝撃的だったのを覚えてる。


この話までは、世の理不尽や恨み言を妖怪が引き受けるという形だった。「とら」を除いては、あくまで人間たちの話だった。絵柄もあって、妖怪のイメージは厄介者であり、倒すべき敵であって、あまり共生するものというイメージはなかった。


作品のデザインを考えると藤田先生は最初からそのつもりだったのだろうけれど、読者の私はようやくこの話から、妖怪と人間が共闘する未来が見えるようになった。




うしおととら」は今から考えると自分がいわゆる「ハーレムもの」に接した最初の作品かもしれない。12巻において、うしおが助けた5人の娘が逆にうしおを救う展開などは、「グリザイアの楽園」に通じるものが有る。

当時はそういう概念なかったから、本来であればなんだこのご都合主義はと思うところなんだろうけれど、この作品は全く違和感なかった。それだけうしおってキャラが魅力的だったから。というか、この作品に登場する女の子は本当に可愛いんだよなあ。私は幼なじみの一人である中村麻子が特に好きです。幽遊白書の「雪村螢子」と同窓会の「若林鮎」と並んで、当時なかった言葉で言うと「正妻」としての圧倒的な説得力があった。
(まぁそれでもこの作品のメインヒロインはとらなんだけどな!)


そんなわけで、色んな意味でこの作品は当時圧倒的に革新的な作品だったと思う。それでいて、アニメ見て思ったけど、絵柄を除いては今でもこれより「新しい」と思える作品はあんまりないかもしれない。 今でも通じる変わらない魅力があるよね―。ほんと大好きだー。




Angel Beats!」の「オレが結婚してやんよ」に感じたコレジャナイ感はここから来ていたのかもしれない。
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それにしてもうしおととらアニメ、めっちゃくちゃできがいいな。8話から見始めたけど7話以前も遡って見たいかも。