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「ソードアート・オンライン・プログレッシブ」  アインクラッド編の面白さがより増している

ファイナルファンタジーグランドマスターズ | SQUARE ENIX
FinalFantasyGrandMasterが本日リリースになりましたね。以前クローズドβテストが終わってからだいぶ期間があいたような気がしますが、こんなもんでしょうか。βテスト時に指摘されていた問題が解決されていると良いのですが。

βテスター問題で思い出したので「ソードアート・オンラインプログレッシブ」の話でも。

プログレッシブ編について

ソードアート・オンラインプログレッシブ」では、原作「SAOアインクラッド編」のリメイクのようなものですね。ヒロインである結城明日奈視点を中心に原作が再構成されています。

基本的に原作と変わらないのだけれど、主人公であるキリトとアスナをやたらスマートに描こうとしていた原作と違って、二人の関係の関係を詳細に、特に結城明日奈はやたらと人間臭く描かれており、原作ファンとしては少し違った楽しみかたができると思います。「作者自身による二次創作的補完」の様な感じでしょうか。

後述しますが、単なるリメイクに限らず、アインクラッド編の面白さを引き立たせる工夫が散りばめられており、原作読んだ人には強くおすすめしたいと思います。


現状への不安が妬みになり、下から目線から他人の足を引っ張ることになった人たちの恐ろしさ

このプログレッシブ編において作者の執念を感じるのがβテスター問題の描写ですね。

この作品は「ベータテスター問題」というのがあります。正式サービスが始まる前にクローズドβテストで先にゲームを体験している人間がずるいのではないか、という問題です。実際には単純に「先行者利益」とはならないため必ずしも得とはならないのですが、この作品では、ゲーム中で死亡すると現実でも死亡するというシビアな条件になっていたため、その不安からかこのβテスターへのバッシングが非常に強く行われる描写が有りました。

この点についてプログレッシブ編においては原作よりはるかに力を入れて描かれています。

例えばこの問題を扱うためのキーマンとして「アルゴ」という新キャラが一人投入されています。このキャラはβテスト問題に限らず全般でキリトとアスナに関わるためかなり重要な役割を果たします。

さらにアニメではあいすべきキャラとして扱われていたキバオウさんの描かれ方がだいぶ変わってます。キバオウさんはアニメでは最初ちょっと面倒なやつだが話はわかるし基本的にひょうきんなキャラだったのに思いますが、この作品においてはかなり徹底的に下から目線のいやらしい人間として描かれています。彼はとにかく「情報でも強さでも、自分より優位に有るの人間」を許せない。そういう人間に目を付けては、そういう人間をみんなでとっちめようと呼びかけたり、そういう人間が活躍しようとすると邪魔することばかりします。めだかボックスでいうならば「悪平等」の体現者みたいになっています。作者の特徴で、個人的にはすきになれない点ですが、この人は悪者は徹底的に悪者として描くんですよね……。アクセルワールドではやり過ぎてたので気持ち悪くなってしまいましたが、こちらも似たような感じになってます。

しかしキバオウさんはそれでもまだ表だって行動しているし、あくまで個人的な感情で行動しています。彼だけならそれほど悪質ではありません。実際、誤解が解けた後はむしろ積極的に彼のことを擁護したりしますしね。キバオウは、馬鹿だし思い込みは激しいけれどまだマシ。

この作品では、本当にタチが悪い存在として、その裏に隠れて、みんなの不安を煽り、内部分裂を引き起こそうとする存在が描かれます。言うならば「ガッチャマンクラウズのベルク・カッツェ」のような存在です。 原作にも登場した「ラフィン・コフィン」のような暗殺者集団と違い、絡め手のようなやり口でみんなを混乱させようとするあたりより厄介に感じます。そういう要素も追加されていて、原作よりも見どころがあるな、と思います。



あらためて、アインクラッド編は面白い。そしてプログレッシブのほうがその面白さがより伝わる気がする

あらためて思いますが、その後の主人公メンバーを中心としたキレイな物語にとどまっているエピソード比べて「アインクラッド編」は抜群に面白い。そのセカイで生きる全員が命がけの状況に追い込まれていて、なんとか生き延びたり、ちょっとでも周りの人とくらべて有利になろうとそれぞれが必死に行動しているためでしょう。

必死である故に、人を傷つけたり、人からものを奪ったり、人の足を引っ張ったりする。逆に足手まといになりそうな仲間がいても決して見捨てずに守ったり、自分を犠牲にしてでも仲間を守ろうとしたり、そういういろんな人達のギリギリのところでの選択が描かれます。原作ではアスナとキリト中心にして描かれる俺TUEEEE的展開が目立っていましたが、プログレッシブに於いては「この世界ではみんなが必死に生きている」感がしっかり描かれていて、それが伝わってくる分私は原作よりこちらのほうが好きですね。

あくまで私の個人的な意見ですがSAOシリーズは、1~2巻のアインクラッド編と、9巻以降のアリシゼーション編が圧倒的に面白く、その間の話はキレイではあるけど普通、という感じです。しかし、アリシゼーション編が圧倒的なボリュームで丁寧に描かれているのに対してアインクラッド編はいろんなエピソードの断片が繋げられている形で描かれていたり、かなり話が飛び飛びになっていて、掘り下げようと思えばもっと掘り下げられるような仕組みになっていました。なので、すでに結末はわかっているとはいえ、その過程において、どんな人たちがいて、主人公たちがどのように関わっていったのかが詳しく描写されていくこの作品は続きも楽しみです。

しかし、こうもキリトとアスナが序盤から心通じ合うような感じで描かれていると、途中からアスナがキリトから離れて騎士団に所属する展開が違和感なく展開できるのでしょうか。その辺り含めて続きが楽しみです。




余談。
この作品のコミカライズ担当は比村奇石さん。fate同人好きな人は初期からの間桐桜推しの代表であったりアーチャー女性化(アチャ子さん)などで知ってると思います。艦これでは潮推し。もともと好きな作家さんだったのでこうしてご活躍されてるのとてもうれしい。