この夜が明けるまであと百万の祈り

私が元気づけられた出来事や作品についてのメモ。最近TED聴き始めました

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遠回りかもしれなくても、仕事はできるかできないかだけ考えるより部下の気持ち考えたほうが良い成果につながる「と思います」

あしみのさんの意図をいったん無視して分類をするならこれは「上司と部下でどちらがどういう時にコミュニケーションコストを負担するべきか」という話ですね。

これについては様々な意見があるわけですが、当然何を大事にするかで答えも変わってくるでしょう。あしみのさんは「成果が大事」とおっしゃられているので「どういう考えが成果出るのか」で考えればいいのではないでしょうか。

あしみのさんの文章を読んでいると「仕事とはできるできないで割り切るべきだ」「成果だけが問題で後は考慮する必要が無い」ということが前提になっているようですが、本当に人の気持ちなんてどうでも良いという姿勢のほうが成果が上がるのでしょうか?言い換えるなら「過程はどうでもいい、成果が大事だ」という態度と「成果を達成するためには過程大事にしよう」という考え方で、どっちのほうが良い成果に繋がるのでしょうか?これについて、私は後者の立場であり、なんでも「できる」「できない」などデジタルに考えるのはよくないと考えています。というか、こういう態度の行き着いた先が東芝の例だと思っているので、あしみのさんの意見には強く反対します。つまり、本人が自発的にそう思うのはいいけど、上の立場の人間が強要したら絶対にダメな領域の話でしょう。

「上司の意向に逆らうことができないという企業風土が存在していた。このため、経営トップからの「チャレンジ」が行われた結果、経営トップの意向を受けたCP、その下の事業部長、さらにその下の従業員らは、上司の意向に沿って目標を達成 するために、不適切な会計処理を継続的に実行していた。」


以下長々と書いてますが、後はこの考えの補足です。

あしみのさんの文章の意図はこのあたりかな?

さて、私はあしみのさんの会社および部下との関係は詳しく知りませんので個別の事情について口出すつもりはありません。あしみのさんはブラック企業で長時間残業させられて消耗した記事などを書かれています。社畜自慢という風でもなかったので、多分組織に過剰適応した軍曹というわけではなく、企業における理不尽さに対して反発を覚えていらっしゃる側の人でしょう。ですから部下の方に対しても、ちゃんと「できません」と言える関係を築くよう努めていらっしゃるはずです。なので以下で話す内容は当てはまらないと信じています。

あしみのさんは「失敗を恐れずに己の責任感を育てるためにもあえて『できます』と断言して自分を追い込め」みたいな意味で言っているのだろうと理解した。

RIP-1202 仕事のできるできないは「思う」でもいいんだけど、この製品は水洗い出来るのか?「出来ると思います」みたいなの困るけど割といる。

多分意図としてはこの辺りの話をしたかったんでしょう。ただ、そういう前提を抜きにして一般的な話として考えると上の記事のやりとりはあまり好ましくないですね。自分棚上げて他人に厳しい人が書いた文章かと思いました。




上司としての能力が疑われる上にモラルハラスメントを疑われてもおかしくないやり取り

「出来ません」ということができない実質的な命令状態であるにもかかわらずできるかできないかを問うて「できる」と言わせ、出来なかった時に自分ではなく部下の責任にするという上司の行為は色んな所で聞きましたし私も体験しました。

このように

・「思いつき」で無理難題を言い出し、深く考えずに部下に丸投げ。
・上手くいったら上司の手柄、上手く行かなかったら部下の責任。

という態度が透けて見える上司の問いかけをやってしまうのは「上司として極めて無能」な上に「モラルハラスメント」になってしまうでしょう。なぜなら、部下ができるようにマネジメントをするのが上司の役目なのに、その役割を認識すらしていないですし上司が部下の命令を押し付けた上に、それを部下の意思とすり替えることは意思の抑圧に当たるからです。

http://tyoshiki.hatenadiary.com/entry/2014/08/02/145944

「コミュニケーションを求めながら、それが決して成立しないこと」というのはそれ自体苦しいことだろう。しかし、ハラスメントはその先にある。コミュニケーションが成立していないのに「一方的に相手の文脈によって」成立したことにされてしまう。この際に、自分が思っていないことを思ったことにされてしまう。自分の感覚を裏切ることを強要される。これがハラスメントなのだ


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上司と部下の力関係の差は大きいので、「結果だけ」と言わず部下の気持ちはよくよく考えてながらコミュニケーションを少しずつ改善していって欲しい

「できる?」って聞かれたら、「できる」か「できない」で答えろ。仕事ではあなたが「できる」のか「できない」のかが問題

これも人によって違いますよね。この表現をどういう意図で発しているかが問題ではないでしょうか。。

きっとあしみのさんは良い人でしょうから部下のことを考えてちゃんとできると思った仕事を割り当てているはずです。その上で、「できない」ところがあればちゃんとフォローするつもりだからわざわざ質問している。「これやっておいてね」とだけいうこともできるけれど、なにか困ったことがあるなら相談してね?という意図なのだろうと推測できます。その気持ちが伝わって信頼関係が築ければあしみのさんと部下の間では問題がないのかもしれません。



しかしこれも一般的な話になりますが、上司と部下って最初はそんなに信頼関係ないし、むしろかなりの緊張関係にあるはずです。

部下によってはなかなか上司が指示してくる仕事に「できない」ということが難しい人が多いでしょう。かといって仕事について完璧に把握しているわけではないし「できる」とは断言できない。失敗した時に上司がどういうフォローを取ってくれるかもわからないし、責任をとれる自信もない。上司から仕事を振られた部下はこのようにいろいろな不安を抱えているのです。

また、上司だって不安がないはずはないです。上司の方が物事がよくわかっているし、経験上いろんな対処の仕方を知っているとはいえ、「できるか?」と質問していること自体、部下に任せて大丈夫かどうか少し気になっているはずです

で、あるならば。上司の自分が「できるか?」という形で不安を部下に押し付けているのだから、逆に上司の人も部下の人の不安を良く良く理解して付き合うというのがバランスのとれた考えではないでしょうか。



上司と部下は、やはり力関係が違います。ただでさえ少し弱気になってしまいがちなのは避けられません。それまでに嫌な上司やトレーナーにあたってしまった経験がある人は、ついつい防御的になってしまうものです。

hiroyukixhp 言質を取る上司への自衛策なんだよなぁ。

私は「できます」と無理やり言わされた挙句、途中でフォローが必要になった時にも「あの時お前ができるといっただろ、自分でなんとかしろ」と何のフォローも得られなかったという経験があり、やはりそういう経験をしていると新しい上司が良い人そうに見えてもやはり最初は警戒してしまいますし、上司といえども警戒することはむしろ必要なことだという考えを持っています。

なので、上司としては最初は「自分のことを信じてくれないのか」とがっかりするかもしれませんが、それは仕方ないこととおもって、そういった不安を理解した上で「自分は大丈夫だよ」と示してあげて欲しいです。



結果という「ゴール」「答え合わせ」だけ考えるなら機械でもできるんだし、過程を大事にしてお互いに気持よく仕事できたらいいですよね。多分結果としてその方が結果としてよい成果につながると思います

遠回りかもしれなくても、仕事はできるかできないかだけ考えるより部下の気持ち考えたほうが良い成果につながると私は信じたいです。

そうでないなら「上司」や「管理職」という仕事は一番最初に機械に取って代わられるようなつまらない仕事ということになってしまいます。

実際今の管理職にかかっている理不尽な負担を考えると、人間でなければできないことはできるだけ自動化・機械化されていくのが望ましいと思いますが、部下と良好なコミュニケーションを築いてやる気にさせていく、というところは人間でないと出来ないし、そういうところ大事にすることのほうが結果として中期的な成果もあがっていくのではないでしょうか。

申し訳ないですけどこの意見にはっきりとした根拠はありません。でも、そうでないとあまりに悲しいので、私はこの考えを信じたいと思います。

あしみのさんの話は間違いだとは思いませんが、いきなり「理想的」なことを求め過ぎだと感じました。最初からそういう関係は難しいと思うので、そこをゴールや理想として目指すことにして、ゆっくり部下の方と関係を築いていかれたらいかがでしょうか。今の世の中、なんでも即戦力だとか、すぐにできることを求められがちですから難しいでしょうけれど、なんでも「仕事は厳しいものだよ」といって現状追認してばかりではちっとも物事は良くならないし、あまり仕事から「感情」をしめだしてばかりでは、何のために仕事をしてるのかわからず悲しいです。



上司やトレーナーをやってる人はこの本読むといいと思う


人材育成論の本は数多くあるしちょこちょこと読んでいますが、この本は非常にシステマチックかつスケジュールまで具体的に示されていて、結構パクり甲斐のある本だと思います。


せっかくだから、次はこの本を朗読してみようかな。よしそうしよう。

*1:※この本は日本におけるピーターの法則を独特な表現で説明してる大変おもしろい本です。日本においては上司がボトルネックになって「企画書」をベースとしたやりとりの文化が成り立たなかったり戦略に欠けたただの思いつきでリソースを無駄にしたり部下を消耗させる上司が少なくないこと、そして、そういう前提を踏まえた上で部下としてどう立ち回るべきかをユニークに描いていて面白いです。