この夜が明けるまであと百万の祈り

私が元気づけられた出来事や作品についてのメモ。最近TED聴き始めました

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なんで「お前は恵まれてる」みたいな言い方をするかなあ

http://togetter.com/li/959075

発言された文脈が不明だから林先生を批判するつもりはないけど、これにそうだそうだって言う気には全くならない。
 
だってこれ、子供の立場からすると誰が飯食わせてやってると思ってるんだとか、恵まれてるのに贅沢言うなって言われてるように感じちゃうから。
 
悪手というか、これをストレートに言うのは負けだと思う。無条件降伏勧告に近いという意識だ。
 
正論だと喜んでる人いるけど、これそんな生易しいもんじゃないでしょう。本質と言ってる人いるけど、なぜ勉強すべきかの本質はが「誰が学費出してやってると思ってるんだ」でいいの?親子関係は出資者と事業者の関係にすぎないって割り切って本当にいいの? それならいいけどほとんどの人は違うでしょ?
 
 
よく言った、と喜ぶべきものじゃないと思うよ。これを言わずにどうやって勉強したい気にさせるかが親や教育者の腕のみせどころじゃないの?力づくで屈服させるのが冴えたやり方なの?本当はそうしたかったの?
 
 
いつも思うけど、ガチの本音ってそんなに気持ちの良いものじゃないよね。なんでこういう本音っぽいことをぶちまけるってのが賞賛されるみたいなことになるの?あなたたちそんなに好きですか?そんな簡単に言い切れちゃうほど自分の本音ってやつに確信持てるんですか?私は自分の本音ってドロドロしてて、いろんな要素まじりあってて、しかも結構変わるから言い切ろうなんて思わないんだけども。
 
 
第一、恵まれてるから贅沢言うなって理屈、危険だよね。そんなこというならじゃあ団塊世代だって昔より恵まれてるから年金放棄して自分で稼ごうっていえるし、今のサラリーマンの給料削って云々。日本人全体が恵まれぬ国の人のために云々。既得権益ガー、、、ってなるじゃん、やめろこの議論は地獄の蓋の釜がひらくから早くも終了ですね。その覚悟がない奴が、自分たちには関係ないと思って安易に使うべきもんじゃない。
 
 
ただの軽い風邪に対して強力だが副作用が強すぎる薬を処方する医者をすごいとは思わない。状況に対して強すぎる言葉や逃げ場のない論理を安易に振りかざす人ってさ、議論のためならいいけど現実的な提案でそれやろうっていうならかなり危険だと私は思う。
 
繰り返すが、今回の林先生の発言の文脈はわからないのでその評価は差し控えるが、この言葉を安易に日常で振り回すような人は大嫌いだ。
 
 
 
言うまでもないですが、自分が境遇に感謝しながら、あるいは必要性を理解して勉強するのはとても良いことだと思います。だから自分に言い聞かせるのは良い。でも生徒に対してはそういう意識を上のような言葉を使わずに教えていくのが教育者の役目だと思います。
 
 
上のような言葉に安易に飛びついてしまう人は、いまこそ福沢諭吉の「学問のすすめ」を読んでみてください。面白いから。

「頑張って欲しい」と思う若者に対して、どういう言葉をかけるべきかで福沢諭吉が悪戦苦闘・試行錯誤してる過程を楽しめます。福沢諭吉だって最初は「修身論」みたいな外国の書物から引用してた。それがどんどん自分の言葉で思考を紡いでいくようになり、だんだん言いたいことが固まっていく。そうして自分の気に入らない儒者や洋学者でも志が低い人間をDisりながら、ユーモアを語りながら、あの手この手で若者に語りかけていく福沢の情熱はなかなか見ものです。