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この夜が明けるまであと百万の祈り

私が元気づけられた出来事や作品についてのメモ。最近TED聴き始めました

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Under the Rose 9巻 

えぐい……。

本当にこの表紙のイメージ通りといった暗い内容となりました。


登場人物のみんな、自己評価が低すぎる……。

これと比べたら機能不全家族ですらましに見える。この作品のように「ゆがんだ形で機能してる疑似家族状態」はそれよりタチ悪いかもしれない。いいところもあるからなおさらドツボにハマりそう。

誰もが「家族」求めてるのにそれが手に入らないから「家族の代替物」を求める。しかし、やはり「本物の家族」じゃないといって壊してしまう。「代替物としての家族」にされる人はつねに自分が偽物であって本物がきたらいつでも挿げ替えられるということにおびえながら生きていかなければいけない。


みんながみんなお互いに相手に「家族」を求め「家族」としてふるまうことを求められる。本当に家族なのに自然に振る舞えない。しらじらしい演技になってて安定しない。子供たちはみんな「自分が愛されてる」って思えないから優秀なのに自信が持てない。

その反動なのか、「家族という演技」を強要されない関係になったとたんに誰かを傷つけずにはおれない異常者ばかりだ。



こんな異常な空間に放り込まれた家庭教師がこの作品の主人公のミス・ブレナンだ。この人もまた超優秀なのに自己評価が低く、否定されるのにおびえてる。


それでも、信念に基づいて子供たちを大事に育てようとしてる間はまだよかった。でも、彼女は頑張りすぎてこの家の地雷踏んでしまう。そこからはひたすらこのおかしな空間の、負のエネルギーをぶつけられることになる。それまではまともに見えていたものが一変するからショックはひとしおだ。

心をおられそうになりつつ何度も気丈に状況にあらがおうとして立ち上がり続ける。でも頑張れば頑張るほどこの家族の闇を掘り当ててしまいますます泥沼になる。彼女が美人であるのがこの状況ではマイナスに機能する。


ついに8巻で爆弾が投下され、その結果、今まで自分の役割や居場所だと信じていたものがもろくはかないものであったことをつきつけられるところまで行く。よりどころとしていたものを否定された(と感じている)彼女は9巻ではどんどんうつろな目になっていく。


もう後半では心の中から闇が染み出してくるレベルに。

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完全に追い詰められている。


しかもこの状況で最後に頼みの綱としていた人物からも手を振り払われてしまった。これもう自分だったら心壊れちゃう…。


彼女の結末は先にhoney roseという作品で知らされている。だからなんとか読んでて耐えられる。けど、これ知らなかったら読んでるだけでも耐えきれないよ。どこまで追いつめられるんだ。ここからどう盛り返すのか。わからないけれど誰かなんとかしてくれ。つらい。



Honey Rose (「Under the Rose」後日譚) - この夜が明けるまであと百万の祈り

Under the Rose 5巻 - この夜が明けるまであと百万の祈り

あの日見たかった家族の姿が
神様 貴方の教えに背いて ここにあります
なんて 残酷な美しさ

Under the Rose 8巻 - この夜が明けるまであと百万の祈り


この作品、本当に面白いけど他人におすすめしにくいのでこうやって感想をだらだら書くしかできないのがもどかしい。

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