頭の上にミカンをのせる

「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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「日本人は、意外と日本人自身のことを誤解している。統計で見た日本人はこんな感じ」

子供と家族に関する国際比較調査(概要)−図4
を受けての藤野英人さんの投稿が興味深かったのでブログでもまとめてみます。


今の日本人には、いったい何か大事なものがあるのか?

最近感じていることは、日本人が自分たちのことを思っている日本人像と現実がすごく乖離していることです。自分たちは勤勉で真面目でお金に綺麗で、会社は欧米に比べれば家族主義的だとなんとなく思ってはいないでしょうか。


(1)日本人は愛社精神があるか?会社は家族主義的か? →それほどでもない

まず、日本の会社は家族主義的といい、愛社精神は世界の中でも高いという幻想がありますが、私が多くの会社や人と接しているといつもそれとは逆のイメージを持っています。ケネクサという人材開発会社が世界28カ国で調査した結果では、日本は自分の会社に愛着を持っているという人は31%で一番低い数字でした。また別の調査では会社に反感を持っている人は約3割程度いたというのもありました。エデルマンというPR会社が調べた「会社に対する信頼度」では日本は40%しか信頼しておらず、中国で80%、アメリカで64%で、ロシアの48%より低いという結果が出ています。全然会社を愛していないじゃん・・・・

ほかの国が高いのは意外でしたが、会社が好きってのはないですよね。

多分、ほかの国は他との切り分けができてるからそこそこ「満足」してるってことなのかな。


(2)会社がそれほど大事でないなら家族は? →明らかに大事にしてない

では家族ですが、子供と家族に対する国際比較などを見ていると、日本はアメリカと比べて子どもと接する時間ははるかに少ないです。これはうろ覚えですが、夫婦の会話も世界の主要国の中で最低だったような気がします。てことは、会社も好きじゃないけど、仕事が忙しいのかなんなのか、子どもとの会話の時間も少なく、夫婦の会話も少ないわけです。

会社にいる時間が長いのは、単に家に居場所がないからって人が多い、という話もあります。
日経ビジネスオンライン

人生の大部分を占める会社も家も好きじゃないというのがほんとつらいですよね。
せめてどちらかが好きならまだ救われるのだけれど。


(3)会社も家族も違うなら、個人の時間とか趣味が大事なのか? →そうでもなさそう

では趣味の時間はというと、世界の中でももっとも少なく、本を読んでいる時間も少なかったという記事を読んだことがあります。

統計に出てこない多様な趣味があるのかもしれませんが、私みたいにソシャゲーとかで消費してる人も少なくないですよね。はてななんかはそこそこ楽しそうにしてる人も見かけますが、、、



(4)今がだめなら将来の夢は? 誰か応援したい人は? 何か希望を持っているものはあるの?

あと夢のない人が多くて、将来への不安や不満が世界的にもっとも大きいようです。で、一人あたりの寄付の金額も日本人はひとりあたり2,500円で米国人の13万円よりもはるかに低い。

こう考えてみると、傍から見たら搾取されてるようにしか見えなくても、AKBオタがちょっとうらやましく感じられないことも……いや、やっぱりあれはなんか違う。そうじゃないんだが、しかしオタクでもキャバクラでも「このためだったらいくらつぎ込んでも惜しくない」ってものがある人はなんかいいよね。



(5)結果として「お金の使い道」がなくて、「将来が不安だから貯金」されていく、と。

で、政治家に対する期待度も信頼度もすごく低い。でも、自分たちが不幸になったのは社会が悪いと思っているようなアンケート結果が多いですね。あと個人金融資産にしめる投資の比率が少なくて、55%が現預金で約900兆円もあり、そこだけは世界の中でも突出をしています。お金だけ貯めこんでるわけです。

ひたすら無気力になってしまっている……のかな?



日本が成長しないのはアベノミクスがどうとかいう前に、日本人のメンタリティのほうに問題あるのでは?

うーん。

・世界でもっとも会社嫌いが多くて
・会社の信頼度も低くて
・一方で家族を大切にしているわけでもなく
・投資嫌いで、寄付が大嫌いで、お金を貯めるのが大好き。

これでは成長しないよね。


事実30年間日本のGDPはほぼ成長せず、日本の株式市場はほぼ横ばい。
アメリカは13倍でイギリスは4倍になっているし、中国は忘れたけど、20倍以上になってるでしょう。


少子高齢化」とかそういう後ろ向きな話ばっかりしてないで、もう少し楽観的に、自分が大事なものを意識しながら生きてもいいんじゃないのか?

もしイギリス並みくらいにでも株式市場が上昇をしていたら今の日本の株式の時価総額の総合計が500兆円から2000兆円になっており、それだけの国富の厚みがあったら、もっともっと豊かになっていました。少子高齢化は日本が勢いが悪くなってきた原因だと思われているのだけど、私はこれは結果の一つだと思ってます。少子高齢化だから悲観的になっているのではなく、悲観的だから少子高齢化になる

沖縄とかみていると、失業率も高いし、特に若年失業者が高いのに、出生率高くて、街を歩くといたるとこでベビーカーをみかけます。家族の仲も本土よりはよさそうだし(でも離婚率も高い)、将来に対しても根拠なく楽観的です。南国だからでしょうか。日本は南に行くほど出生率が高くなります。太陽が燦々と降り注ぐと不思議と人は楽観的になるのでしょうか。このまま温暖化が進み、日本全体が沖縄化してくると、なんとなく楽観的になってボコボコ子供が生まれるようになるのかもしれません。あと10年もしたら、東京でバナナが実るようになるでしょう。東京みやげですっかり定番になった東京ばな奈も未来を見据えた慧眼であったといえようか。
要約:暑いのなんとかならんか!





藤野さんは実際「投資」の考え方を通じて、日本を元気にしようという活動されてたり、全国飛び回っての講演活動とかをずっと続けておられててとても興味深いです。
ひふみ投信の全国ありがとうキャラバン



日本にはいろいろ問題はあるけど、悪いとこばかり見ないで、目の前にあることから良いところを見出して行きたい

わたしは日本に悲観だけしてるわけじゃないですよ。それを証明するのはカンタン。なぜなら、日本株のファンドマネジャーだから!日本を悲観してたらやってられません。

私はこれをネガティブな観点だけで話しているわけではないんです。
自分の心境をわかりやすく伝えているのは、ゲーテファウストの次の一節です。
調査をするときのベースの思考はこれです。

 見るために生まれ、
 見張ることが仕事になり、
 世の素晴らしさを知った。
 たからあらゆるものに
 永遠の美しさがあるのを知っている。
 ぼくはすべてを好きになり、
 自分さえも愛せるようになった。
 ものを見るよろこびを知った眼よ、
 おまえがこれまで見たものは、
 どんなものであろうと
 すべては美しかったのだ!


最後にもう一つ引用

「優雅な暮しこそが最高の反戦運動である。」

暮しの手帖」の創刊者 花森氏の「自分には戦争を止めれなかったという反省がある。もっと国民一人の生活に『守るに足るもの』があれば、戦争に向かうこともなかったんじゃないか?」という思いを込め、日々の暮らしをより充実させる雑誌を作ったという言葉に痛く感動した。

反戦デモに行くことよりも、自分がお気に入りのカップで飲む一杯の午後の紅茶を優先する。集団のイデオロギーよりも、個人の豊かな暮らしを優先する。そんな気分が全世界に広がることここそが本質的にラディカルな反戦運動になるだろう。
贅沢は敵だ。そして贅沢は素敵だ。」