この夜が明けるまであと百万の祈り

私が元気づけられた出来事や作品についてのメモ。当ブログでは記事を読まずにはてなスター頻繁につけに来る人はお断りです

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TED004 我々の仕事の考え方は間違っている

TED日本語 - バリー・シュワルツ: 我々の仕事の考え方は間違っている | デジタルキャスト

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聞き取りやすいように、非常にゆっくり、はきはきとしゃべってくれています。しかも話している時間も短いです。
単語だとか語っている内容は少し難しいですが、それを理解すればリスニングの入門レベルの教材としてとても良いと思います

キーフレーズ 「nonmaterial satisfaction(非物質的満足)」「idea technology(人を定義づける概念に関するテクノロジー)」

Why if it is so obvious, why is it that for the overwhelming majoriy of people on the planet, the work they do has none of the characteristics that get us up and off to the office every moring? How is it that we allow the majoriy of people on the planet to do work that is monotonous, meaninguless and soul-deadening?

我々はお金のためだけに仕事してるわけじゃない。それは明らかなはずですよね?それならなんで、圧倒的多数の人々にとって、仕事って朝起きてオフィスにいきたくなるようなものじゃないの?なんで仕事って単調で無意味で魂をすり減らすような内容になっちゃうのを許してるの?

だってさ、働く人たちはみんな仕事にお金以外のものも求めてるはずなんでしょ?なのになんで?
それは「idea technology」のせいです。

Science creates ways of understanding. And in the social sciences, the ways of understanding that get created are ways of understanding ourselves. And they have an enormous influence on how we think, what we aspire to, and how we act.

科学は、物質だけじゃなくて、世の中をどう理解するか、我々をどう理解するかを作ります。我々がどのように考え、行動するかに強い影響を与える。
この考え次第で、人は人をどう理解し、どう扱うかが大きく変わってくる。


つまり、この考え方が「間違っている」から大多数の人の働き方は、楽しくもないし無意味で魂がすり減るようなものになっているのです。


その源泉であるアダムスミスのイメージとは

He generally becomes as stupid as it is possible for a human being to become

「①人間は怠惰であり②やりがいを与えてやらない限り人は何もしない③しかもそのやりがいは報酬だけ」
というものです。今でもその基本的前提を引きずった社会システムになっているわけです。

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こういうことを理解したうえで、我々は今後よりより働き方のために何ができますか



感想

Human nature, that is to say our human nature, is much more created than it is discoverd. We design human nature by designing the institution within which people live and work. So you should be asking yourself a question. Just what kind of human nature do you want to help design?

理系の人が元気なはてなでは、よく「文系学部って役に立たない」「文系の学問は価値がない」みたいなことを言いたがる人がいます。物質に関する科学と比べて抽象的であり重要性がわかりにくいからかもしれません。


しかし、社会科学やら人文科学といったものは上で書いているように、人間社会の仕組みや、仕事環境の構成に多大な影響を及ぼします。


例えば私の父の世代などは「仕事とは賃金を得るために働く」という考えが強すぎて、「賃金のために働く」以上のことを求めることを贅沢だとか、わがままと考えてしまっています。実際は父の世代の人たちだっていろんなものを得ているからこそ長続きしてきたはずなのですが、それを認識し、理解する思考のフレームワークを持ってないわけです。 イメージが古臭いだけならいいですが、実際にそういう思想に基づいた仕組みが回り続けているところも大きい。ブラック企業はもちろんのこと、普通の企業でもいろんな理不尽を「仕事だから」「給料もらっているんだから」という理由だけで我慢しなければいけない、という理屈がまかり通っているなどなどといった愚痴がよく飛び出します。


また、最近の若手ブロガーさんなんかを見てると、この私の父の世代のイメージに悪い意味で引きずられている人が多いですね。働いてもいないのに「生活のため、賃金のために、いやいやながら働いている死んだ目をしたようなサラリーマンたち」みたいなイメージで仕事を語っている人がいました。「社畜」なんて言葉も、冗談ではなく本当にはやっています。これは、一部の若い人たちの中ではそういう昔ながらのイメージが全く更新されていないということを意味するでしょう。 現代ならではの「仕事についての考え方」がうまくアップデートされていないということです。


だから「生活するためのお金さえあれば働かなくてもいいだろ」となって、プロブロガーやらユーチューバーみたいな方向にあこがれを持ってしまう若者が増えてくるわけです。ぶっちゃけああいうのを批判するのは簡単ですが「なんで彼らはあんな明らかにやばいものに惹かれるのか」「どうしてそこまで就職することに対して挑戦する前から絶望しているのか」なんかはちょっと考えないといけないでしょうね。*1


だからこそ、「人をどのように理解し規定するかという科学技術」の存在を理解しその影響力を理解する必要がある。そしてその「人間理解の仕組み」を今の時代に合わせたものにしていかなければいけない。どれだけ科学技術が発達しても、人は仕事に対してどう接するのか、その基本的なイメージが変わらなければ、いつまでたっても人はむかしながらの「賃金を得るためだけの」働き方から抜け出すことができないのです。しらずしらずみんなその思想に束縛されている。

そこから抜け出すためには、まず今なぜそうなっているのかを理解すべきです。現在地を知ってから、次にどこへ踏み出すべきかが見えてくるんじゃないかなと思います。


重要な単語・気に入った表現

単語 意味
do it for pay お金のためにやっている
profound though that is それはそれで重要に違いありませんが
resignation or revolution 服従か、革命か
be by their very natures lazy 本質的に怠惰
make it worth their while それ相応に報いる
consistent with false view 間違った見方に沿った
deprive A of the opportunity Aから機会を奪う

その他単語

単語 意味
folks in this room ここにいる人たち
engaging 夢中になれる
profound 本質的な
characteristics 特質
monotonous 単調な
soul-deadening 魂をすり減らすような
fullfilment warehouses 出荷倉庫
inadecquancy 不十分さ→無能さ
rise up in revolt 反乱を起こす
suck 駄目である
incentivize インセンティブを与える
demeaning and soulless 屈辱的で心をなくすような


スピーカーであるバリー・シュワルツの本です。偉く評価が高いので読んでみたい。

*1:もちろんすでに道を踏み外した人たちにわざわざかまってやるべきだとは思いませんけどね。ただ今後はそういう方向に流れる人たちを引き留められる希望は示さないと駄目でしょう。サラリーマンたちは、あのやぎろぐとかイケダハヤトよりも魅力がないと思われてるんですよ? いくらそういうのに引っかかるやつがバカだとはいってもさすがに悔しくない?