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「アメリカの高校生が読んでいる投資の教科書」 投資なんてしないからと敬遠せず、教養として触れてみてほしい

図書館で特集コーナーが設置されていたので興味をもって手に取ってみましたが面白いですね。
記事は読まなくてもいいのでこれだけは覚えていってください。

「72のルール」=72を、金利で割れば、元金が2倍になるまでのおおよその年数がわかる。(3倍は114、4倍は144)

金利が7.2%なら約10年で2倍。
金利が1.325%なら約54年で2倍。(ソニー銀行の大口定期預金)
金利が0.04%なら1800年。 (都銀の普通預金金利

ありがとうございました。

資産運用の教育の目的とは何か =物事におけるリスクとリターンを知り、それを自分でコントロールできるようになること

経済学のツールで金融商品を見る。そしてリスクを最小限に、リターンを最大限にする。これが投資の先にある資産運用の考え方です。
こうしたツールを使って世の中を見ると、今までとは全く世の中が異なって見えてくるはずです。

日本では学校でも家庭でもまったく投資の教育を受けていません。アメリカ人は投資をはじめとするパーソナルファイナンス教育を小学生のころから受けています。例えばFRBはアメリカ国内を12の地区に分けて地区連邦準備銀行を設置しており、各地区の連邦銀行が独自に各種投資に関するパンフレットを発行しています。また、教育の現場でも、こうしたお金に対する意識を高めるために、国民に小学校からパーソナルファイナンスの勉強をさせています。

こういう教育が全くされていないと、大学を卒業しようが、何歳になろうが、いつまでも自己責任で投資に向かえないということになりますし
いざ投資をやろうとすると、ろくにリテラシーもない銀行員から、ろくでもない信託の商品を買わされたり、

貯蓄から金庫へ走る情弱、投資家を金庫株へ走らす : 市況かぶ全力2階建

オプザイルみたいなやつにはまったり、

バイナリーオプションをウェイウェイと勧誘する謎の投資家集団オプザイル、ついにNHKデビュー : 市況かぶ全力2階建

まだ情報商材屋に騙されてしょうもないnote買わされたとか、安易に影響受けて大学やめる方がましだったということになりかねません。

今後、間違いなく地方銀行は詐欺まがいの勧誘増えてくると思うので、かなり気を付けないといけないです。
PCデポと違ってこちらに社会的制裁が向かうことはまずありませんので自衛するしかないです。
マイナス金利で跳ね上がるノルマに怯える地方銀行の現場より : 市況かぶ全力2階建


だから、「教育」として基礎知識を教えるのはとても良いことだと思います。




実際にこの本を読んでみましたが、「公的な教育」ですから「金儲けのために知識を身につけましょう」「いきなり○○という商品を買いましょう」という話はもちろんしません。

3つのステップで資産形成を考える際の基礎となる部分をつくっていくことを目標にしているようです。

①「ニュースで使われてる基本的な用語の意味がきちんと理解できること→日々のニュースにキャッチアップできる」

②「信託や株など、いろんな金融商品について基礎的な知識をもって、怪しげな商品から自衛できるようになること」

③「為替・株式市場の仕組みや、マクロの環境の基礎的な見方など、市場全体のトレンドを俯瞰的にとらえられるようになること」

このあたり、なかなか面白さがわかりにくいところですが、それでも必要なところなので、教養としてみんなが理解しておくとよいと思います。


私は最初この①~③などは全く調べずに、なんとなくブームに乗って株をはじめました。

そして、個別の株ばかり一生懸命追いかけていたのですが、それではうまくいなかったです。

やはり③まで理解できていないと、調子がいい時はすごくお金が増えますが、景気後退状況で大きくやられることになりました。

やはりマクロ環境や為替といった市場全体の動きをとらえるという基礎ができている方が、実際に投資をする上でも役に立ちますし

そうでなくとも、社会人になるうえで、世の中の動きの基礎となる部分を理解できることは非常に大きなアドバンテージになるでしょう。




ニュースで使われてる基礎的な金融関連の用語を理解してみると、少しだけ世の中が見えてきたような気がして面白くなるよ!

特に①「ニュースで使われてる基本的な用語の意味がきちんと理解できること→日々のニュースにキャッチアップできる」は大事だと思います。

意外なことに、ニュースを見ても単語の意味が分からないと何を言ってるのかわからないでしょう。

そしてわからないまま漫然とニュースを見ていても使いこなせないのです。

私は投資を始めるまで、正直ニュースには全く関心がありませんでした。

ですが、投資をするために必要だからと

いろんな金融関係の用語の語彙について調べたり、基礎的な数字を頭に入れたうえでニュースを見たら、

「日本って今こういう状況なんだ、やべえ」「今日の日銀のニュースはこういう意図で行われたんだな」ということが見えてきます。

そしてそれを理解することが自分の投資のパフォーマンスにも間接的にかかわってくるわけですから、場合によっては先読みをしたりもします。

ニュースを漫然とチェックしたり、そもそも見ていなかった時期と比べて、能動的に興味をもって見ると本当に面白くなります。



また、最低限の知識は共有していないと、いつまでたっても国民間での認識や議論が前に進まない。

どれだけ国が国民に訴えかけたり、金融政策を行ってもそもそも意味が理解されない、興味を持たれない。

だって、私ほんとにリーマンショックが起きてるときも、日本なんとなくやばい?くらいしか思ってなかったもんね!! 

そういう状態だと、生活が楽になったかとか、賃金が上がったかとか、そういう会社経由でしか世の中見えなかったです。

今だって、ほんのちょっと前より理解できるようになった程度で全然わからないことだらけですが、やっぱり面白いと思います



(1)リスクの理解

・一番最初に世の中にはいろんな「リスク」があり、それと付き合っていくことが大事という説明からスタートしている。(株をやっていなくてもリスクは当然ある)
 日本は特に「リスク」について異常に鈍感な国なので、この説明からスタートしているのはとても意義があると思う

・インフレリスク
流動性リスク
・価格変動リスク
・信用リスク

・物事はリスクとリターンのトレードオフだよってこと

・「実質金利」と「貯蓄リスク」の関係について

・市場にはいろんな種類があり、いろんな商品が取引されているということ

・投資の手法にはtrading と investmentがあること (「投資」と「投機」は目的による分類)



(2)金融政策の基本となる金利についての理解 =ここが理解できればニュースもだいたい理解できる

①「金利」の種類について

日本銀行に関するニュースで話題になる金利というのは、中央銀行が誘導して決める「政策金利のことで
これは「短期金利」(無担保コールレート翌日物)のことです。これが重要なのは、短期金利が世の中のの上下のきっかけとなるからです。

銀行の貸出金利や預金金利は「市中金利」。基本的に短期金利がそれらの動きの大元になり、貸出金利や預金金利はその影響を受けて変化する。

金融市場で話題となる金利は、債券市場によって利率が決まっていく「長期金利=10年物国債の利回り」のことです
企業が銀行から資金調達する場合の預金は長期預金のため、景気に影響するのはこの長期金利です。

「短期預金→市中金利→長期預金」という順番で影響していきます。



金利に関する日銀の仕事について

中央銀行による短期金利誘導のメカニズム=「買いオペ」「売りオペ」の仕組みについて

・「金融引き締め(政策金利を上げる)=売りオペ」と「金融緩和(政策金利を下げる)=買いオペ」の仕組みについて

・「法定預金準備率操作」について

日銀が短期金利を上げたい時は、国債を銀行に売ったり法定預金準備率を上げることで銀行が使えるお金を減らすことによって
需給を絞ることで、金利を上げる。これが売りオペです。 短期金利を下げたい場合はその逆になります。






さて、上の知識を踏まえて9月21日のニュースを見てみましょう

日本はアベノミクスになってから、景気刺激のためずっと無限とも言われる「買いオペ」を実施し続けています。
これは短期金利を下げ続ける効果を持っていて、本来はこれによって景気が刺激され、2%程度のインフレが起きるはずでした。


そして、今までは日銀はずっと「短期金利」を操作してきたわけです。
景気を刺激するためには「長期金利」を直接下げたいところですが、これは市場の需給によって決まるものなので、日銀は直接はいじれません。
ここを直接操作するのは市場を日銀が管理してしまうもので、介入になります。
短期的にはともかく、長期的に中央銀行がここに介入すると、市場の機能が損なわれます。



この介入を、一定のターゲットに到達するまで無制限にやるといったのが、昨日2016年9月21日の日銀の「長期金利へのターゲッティング設定」なのです。




お判りでしょうか。

当然ながら、短期金利を抑え、長期金利も国が0%になるまで押し下げるとなると、貸出金利や預金金利といった「市中金利」は下がります。
そうすると銀行は苦しくなるでしょうね……。
結局のところ、「準備預金」のマイナス金利の深堀はなくても、これによって日本の銀行はさらにシビアな状況に追い込まれれるということがわかりますよね。


さらに、日本は国債を発行しすぎているせいで、明らかにほかの国と比べて長期金利=10年物国債利回りが少ないという現実があります。




こういう「世の中のつながり」が見えてきたら、ニュースって面白いと思いませんか?

私はすごい面白いって思うんですよ!!




そういうのが好きだという人にはぜひ読んでみてもらいたいです。


ここでは紹介していませんが、「為替」の項目はFXやってる人にとってかなり役に立つ内容が書いていると思います。逆に言うと、このあたりのこともわからない状態でFXやってたらやばいですので、絶対に読んでください。