この夜が明けるまであと百万の祈り

私が元気づけられた出来事や作品についてのメモ。最近TED聴き始めました

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FUDマーケティング

不満というのは、人が普段思っているよりずっと強いエネルギーを持っている。明確な喜怒哀楽と違ってわかりにくいが、わかりにくい分だけ防御もできない。その影響は、人の精神活動に如実な変化を生み出す。一行政単位を指導者が管理する場合、まず考慮すべきは、大多数の民衆の不満の質と量を的確に感知し、許容量を超える前に解消する手段を確立させることだ。といえば、いかに重要かがイメージできるだろう。(新約とある魔術の禁書目録8巻p294

女性がさんざん求めていたのに業界は動かなかった。 イクメン(笑)がもとめたらすんなり実現。 - Togetterまとめ

お、自覚なさそうだけどこれ、すごくFUDぽい。

What is FUD? 日本語訳

FUD は、競合相手が自分達のものより優れていて、しかも価格も安い、つまりは自分達の製品では太刀打ちできない製品が発売されるときに利用されるマーケティングのテクニックである。具体的な事実でもって応酬できない場合に、不安による扇動が「ゴシップ筋」を通して、競合相手の売り込みに対し疑惑の影を投げかけ、競合相手の製品を使うのを思いとどまらせるのに利用される

FUD はたやすく論破される。それにもかかわらず、多くの新たな顧客は、他のあらゆる製品にあったファンがついてないという理由で AMSTRAD の製品に不安を覚え、離れていった。


FUDを煽る手法は非常に強力だ。特に今みたいな事実よりもっともらしさや共感のほうがはるかに大事とされ、真偽チェックされない情報がすぐに拡散され、容易に信ぴょう性を持ってしまうpost-truthの時代においては昔以上に影響力が増している可能性もある。あまり愉快な考えではないが、こういうアプローチをとること自体は戦略として「あり」どころかむしろ「それなりに強い」といえる。


しかし、とはいっても、FUDが機能するためには、仕掛ける人間が同じ土俵に立っていなければならない。つまり「代替になるくらいの力がある」ことが必要だ。上のまとめでつぶやいている人は、「以前から私も考えていた」「私も主張していた」ということが言いたいだけなのだろう。「同じこと言ってたはずなのに自分が評価されず他の人間が認められるのが許せない」「もっと前から言ってた自分をほめてほしい」という。これだけではバカですら釣れない。最低でも「〇〇はだめだ。ところで私も似たようなことをやってまして」「私の意見のほうが〇〇より役に立ちます」ということが言える必要がある。

逆に言えば、それさえできていれば、こんなおかしな意見を言っている人でも一定数以上の人をひっかけることは簡単にできてしまう。そのくらいFUDというやリ方でtwitterで人気者になっている人は多い。私はこういうFUDを使って人を煽る系の記事や、そういうものを簡単に受け入れてしまう人のことがすごい嫌いなのでメモしておきます。


これって指摘すること自体がFUDになるので普段は使うつもり無いですが、知っておくと予防くらいには鳴ると思います。








余談1 FUDの名手
ところで、青二才氏はこの手のFUD的手法が大好きである。たとえば「青二才 はあちゅう」「青二才 すき家」で出てくる記事をググってみると良いだろう。相手を批判し、それを踏み台にして「俺が正しいことを教えてやる」というスタンスで自説を語る。

ちなみに青二才氏の言ってることもズレまくっているし、実は青二才氏も同じ穴のむじなである。だが、そんなことはどうでもよい。彼の目的は、正しいことを語ることではなく「自分のマーケティング」なのだから。

大事なのは、この手法を使うとその話題に興味がない人が良く釣れるということだ。

以下のブログ記事についた反応には当時とても衝撃を受けた。この記事ははっきりいって事実誤認の塊であり、故意ではないにせよ実質的なデマをやっている。しかしブクマを見てもらえばわかる通り、大勢の人間がこの記事を信じて素晴らしいと信じていた。はてブが全くファクトチェックとして機能しなかった。このあたりがFUDの恐ろしいところである。

ttp://b.hatena.ne.jp/entry/www.tm2501.com/entry/2014/03/23/213134

この記事についての簡易的なツッコミについては以下の通り

青二才のすき家の記事に対するツッコミ(準備) - 歴史マンガはいい文明

あまりにも杜撰でありすぐに誤りが難点も指摘できるようなダメな記事であるが、そんなことは関係ない。おそらく今でもこの記事の内容が正しいと思ってる人はいるだろう。上のFUDの説明をもう一度引用する。

FUD はたやすく論破される。それにもかかわらず、多くの新たな顧客は、他のあらゆる製品にあったファンがついてないという理由で AMSTRAD の製品に不安を覚え、離れていった。しかし、それでみんな幸せだったんだ!  事情に通じた合理的な人達は、ファンへの電線を切った(そうしても何の問題もない)が、ユーザの大部分は必要なものとして競合他社のファンの出すヒューという音を受け入れたというわけだ。それこそが FUD の威力なのだ。

興味がない人たちからすれば、書く人も、読む人も、正しいかどうかはどうでもよいのだ。このスタイルの記事の書き方をすれば、たとえ間違ったことを書いていても頭を使わない人間は簡単に引っかけることができる。間違いだけを指摘する記事よりも、正確な事実を語るだけの記事よりも「嘘でもいいから、わかりやすいストーリー」を作って人を攻撃し、それに対して代替として「こんなものがありますよ」と示すと、事実なんてどうでもよくてお祭り気分で参加してる浮動層はコロッと転がされる。

この時点で立ち止まれなかった人間は、炎上などさせずとも、特定の人間のFUDを煽り続けることで人気を獲得して行く。こういういい加減な人たちが大量にいて野放しにっているという現状を苗床に、WELQ などが生まれるのだ。




余談2
ついでだから森友学園の話もしておく。森友学園騒動に関しては、初期こそ興味深かった。土地のやり取りや教育問題などそれぞれの焦点を絞り、一つ一つ資料を収集してそれを淡々と整理してくださっている方がいたからだ。その人たちは今でもコツコツと資料を更新してくださっていて頭が下がる。

ところが、今バズってる記事を見ると、どれもFUDばかりである。民進党サイドも自民党サイドもお互いに「嘘でもいいからわかりやすいストーリー」の押し付け合いだ。そういう政治ショーやってる場合じゃないだろ。今って政局うんぬんよりも経済政策的にものすごく大事な時期なのだ。

森友学園の話をやりたければやってもいいけど、優先順位を間違えないで欲しい。



余談3
どうでもいいけど、はてなブックマーク見たら、togetterについたトップブコメそれなの……もう、完全にはてなってヤフコメレベルまで堕ちてるよね……。恥ずかしくないの?あとね、「はてなを一括りにするんじゃない」とかじゃなくて、具体的に何名か特定出来ますけど普段「汚くて金のないおっさんは助けてくれない」とかミソジニーだのルサンチマン的なコメントを平気で書いてるし、そういうコメントに同調してる人たちが、急に賢者モードになっていらっしゃるけれどあなたがた普段の言動と一致してないですよね。。。

togetterコメントのほうがまだましに感じるはてなブックマーク(笑)

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