この夜が明けるまであと百万の祈り

とあるマンガ好きの備忘録です。私が元気づけられた出来事や作品について少しでも共有できたら嬉しいです。 ※記事を読まずにはてなスターを押して回る行為はお断りしております。

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「EVE burst error」が好きな私が、今更「うみねこのなく頃に」すげえってなってる

EVE burst error」は1995年に発売されたPCゲームだが、2016年になってもリメイクが発売されるほど根強いファンが存在する。そのくらい評価されているゲームだ。私も大好き。このゲームで始めてノベルゲームというものを体験し、その後オタク的なコンテンツにハマってしまったという意味では、良くも悪くもこのゲームにさえ出会わなければ私の人生違ってたといえるような「強烈なインパクトを持つ」作品である。


EVEについて

EVE burst error」が高く評価されているのは、この「真相編」における収束ぶりにあると思う。ストーリーやキャラも良く出来ていた。会話劇だけでもこの作品が良く出来ていると感じると思う。けれど、やはり今でも他の作品より圧倒的に評価されているのはやはりラストシーンあってこそだろう。

ラストシーンまで、数々の事件が起きているものの、犯人やその背景がきりに包まれた状態で話が進んでいく。主人公たちは、とある人間が犯人で、その人物と対峙して倒せば真相が明らかになると思って数々の困難を乗り越えていく。しかし、終盤でその人物は明らかな他殺死体として発見され、今までの見立てが破綻する。

そして、直後に事故が発生して主人公のパーティーは絶体絶命の危機に陥り、犯人追求などしている場合じゃない状況になる。「まずはここにいるみんなで助からなければいけない、しかし全員が助かるためには一人だけ見捨てなければいけない」そういう最高に切迫した状況。直前まで激しい音楽がなっている状態で、突如ダークな音楽に切り替わり、黒い画面にシンプルな犯人入力画面が出て来る。

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この瞬間は今思い出してもゾワッとする。

「このタイミングとうことは、、、まさか、この中に犯人が……しかし、誰が?そしてなぜ?」と混乱する。

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私は混乱しているからちゃんと考えられずに、その答え合わせに失敗する。

その後「犯人」視点での長い回想シーンが始まる。、、、そりゃもう、かじりつくように見る。

そして、それが終わった後、もう一度、犯人入力を求められる。

アホな私でも、回想を見た後では答えはすべてわかってる。

けれど、それでも犯人を入力するのをためらう。何かの間違いじゃないのかといいたくなる。

でも、そこで違う答えを入れると、真実を受け入れるまで何度も同じ回想シーンを見せられることになる……。


声付きだとより切迫感あるよね。絵や音楽は昔のほうがいいけど。というかなんだよこの絵……



この「真相編」にすべてが集約される演出がこの作品の評価を今でも高いものにしていると思う。
実際は結構辻褄が合ってなかったり、「???」って思うところもあるのだが、そんなものは気にならないくらい感動してしまった。同作者の「DESIRE」や「YU-NO」も素晴らしいが、やはりいちばん衝撃を受けたのはこの作品だ。(というかDESIREは今見ると、ラストシーンの演出以外はかなりチープに感じる。PC98時代の作品だから当たり前なのだけれど)


多分「うみねこ」でもこれと同じようなやり方は出来たはずなんだよね。実際、「ひぐらし」では「EVE」ほど綺麗ではないがそのようにしていた。
だから「うみねこ」は嫌いでも「ひぐらし」は高く評価してる人っていっぱいいると思う。


うみねこは「真相」を理解した上で評価されているだろうか?

で、「うみねこのなく頃に」はどうか。
場合によってはEpisode8までプレイして「そもそも犯人は誰だったのか」がわかってない人が多いのではないか。
まして、動機に関しても、ちゃんと理解できてませんって人は多かったと思う。


私も、Episode8見てたのに正確には理解しきれてなかった。

恥ずかしいことに全然わかってなかった私としては、多分当時にこの「告白」が描かれてたら、もっと違った評価をしていたと思う。



EVEとうみねこ、どっちが好み?

個人的には、演出面に置いてはEveの方が素晴らしいと思う。感情移入という面において、Eveは圧倒的に強い。
多くの情報がすべて一点に集約される構成といい、犯人の真相といい、異論の余地無く真犯人の悲しさに涙をながすように設計されている。



一方のうみねこって、真相編に集約されるわけではなく一度そこで収束した後、再度拡散できるようになってるよね。
むしろ、「真相」に到達した後、その悲しい真相を「魔法」によって隠蔽し、美しい物語へと昇華することを目的としている。
だから、「真相」に到達した人もその真相をおおっぴらに語らず、むしろごまかすようにしている。
というより、上の動画で描かれている「真相」も、あくまで「真犯人」視点でしかない。犯人からみた金蔵の評価が真実かどうかはもはやわからない。


「真相」まで到達して、その真犯人の悲しさや、実際に起きた救いようのない現実に涙するも良いけれど、物語にはそれ以上のことができる力があるんだって示そうとしている作品だと考えるとこれはある意味において「Eve」よりもすごい作品なんじゃないかなと思う。
主人公に対して、大量殺人を起こしてでも「真相」に到達してほしかった真犯人と。手遅れにはなったけれど、その「真相」にたどり着いたが、一度はそれによって心が壊れてしまい、それでもその悲しい「真相」を受け止めきろうと奮闘し、それを人目から隠して癒そうとした主人公の、決して交わらない愛のやり取り、みたいなことがヤリたかったんだろうな、と。



まぁ、私は真犯人はメンヘラすぎると思うので、EVEの真犯人と違ってあんまり好きじゃないけどな!!!私はヤンデレは嫌いなのです。
そういう意味で好き嫌いでいえば嫌いだけれど、自分はつい最近まで「真相」すらたどり着けていなかったので、素直にこの作品すげえって言わせてほしいです。





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上の動画で「真相」はネタバレになってますけど、むしろその後に続く展開こそがこの作品の本質だと思うので、ぜひぜひマンガ版読んでみてください。
ラストシーンの描写は、本当に素晴らしいです。