2017年4月からのアニメについて、1話感想と現時点でのオススメ5作品 - この夜が明けるまであと百万の祈り
1話の時点では
シロバコというよりは花咲くいろは寄り。丁寧だけど物語始動が明らかに遅い。シロバコのようなスター選手の名言などの武器は使えないので、作り手にとっては難易度かなり高いと思います。PAWORKSの本当の力がためされそう。期待してます
って感じでなぜか上から目線でコメントしてた作品ですが、結局地力の高さは感じたけど面白かったかと言うと微妙……かもしれません。
アニメ会社の人と「SHIROBAKO」について語る機会がありました。
— 緒方てい(3日目 東せ21a) (@ogatatei) 2017年6月22日
その方曰く「あの作品の中で起こるトラブルは割とリアル。でもあんなに綺麗に解決するのはファンタジー」
私はあらゆるエンターテイメントはほぼこれに当てはまると思うのです
「トラブルは現実的」
「解決はファンタジー」
多分こういうことなんだろうなと思います。
つまり
「トラブル」の部分があんまりグッとこない → 対応する解決編はバランスのためにあっさり味にならざるをえない→ 起伏が弱い
ということかな、と。
これはあくまで「起伏の強さ」という軸で図ってるからこういう言い方になります。その分すごく丁寧に作られていると思うので、これは単に好みの問題ですね。私はやっぱりアニメには大げさな動きや展開を求めてるんだなぁってのがちょっとわかった気がします。 わざわざエンタメを楽しむために見てるんだし、まぁ、多少はね。
「トラブル」の部分があんまりグッとこない
本当は1年限定で町おこしっていうと恐ろしく困難なのだと思います。
これをリアルに描いて、解決にファンタジーを持ち込むという作り方もあったのだろうなあとは思いますし
私はそういう方向性を求めていたのかもしれません。
でも、サクラクエストってどちらかと言うと、お仕事シリーズではありますが、本質としては
「このアニメは女の子のかわいさをお楽しみいただくため 邪魔にならない程度のさし障りのないトラブルと会話をお楽しみいただくアニメです」
側になっているなと感じます。(実際には結構すごいことやってる回もあってそういう回はやっぱり面白いなと思います)
女の子がみんな可愛いのがありえないとか、みんな優秀すぎるとか、いろんなものが揃いすぎているとか、そういう話をするのは野暮だと思うからしません。ただ、やはり「SHIROBAKO」とくらべて、息の詰まるような展開みたいなのはないですよね。「花咲くいろは」もそうだったけど、なんというか眠たい。二作品とも緊張を感じるところがあんまりない。
頭空っぽにして女の子の可愛さを楽しむことがメインになってる作品だと思うのです。「NEW GAME!」と同じ系統。そうすると、解決編において「SHIROBAKO」のような熱い展開や過剰な演出を導入すると逆に浮いてしまいますよね。だから「村おこし」というミッションも淡々とこなしていく事になってしまうのかな、と。割りとPAWORKSって大げさな演出、表情の派手な動き、大きな動きみたいなのを見せるところが持ち味だと思ってるんですけど、そういう絵的な面白さもあんまりない。
「可愛い女の子というファンタジーで包むことに寄ってようやく飲み込める程度の現実描写に成るアニメ業界の現実」なんてエグい話は「りあるさばんなちほーでサバイバルする」ようなもんであってこれと同じものを毎回要求するのはどうかと思うのでそこはあきらめるとして
じゃあ女の子の可愛さを楽しむというのであれば、中途半端かなと。やはり萌えキャラという形で非現実と割り切って大げさな掛け合いを楽しむ「NEW GAME!」やらきらら系にはかなわないし、お仕事系の話をエンタメにするにはなんかまったりしすぎてて物足りないなぁという感じてしまうのでした。
あくまで私にとっては、ですからね。
トラブルだけで解決策が見えない作品にはやはりモヤモヤを感じる?
とはいえ、解決できないトラブルの部分だけを大げさに描いた作品になってもいけないのだなぁと思ったり。
https://togetter.com/li/1119098:emebed
ココらへんの作品って、読んでる途中は面白いんだけれど、解決編なんてアリませんから「で……これどうするの?」ってモヤモヤが残りますよね。やっぱりファンタジーでもいいからそれに対する解決策を観てみたいって気持ちが私にはあるのかもしれません。エンタメ作品の場合は、たとえ完璧な解決でなくても、一区切りつけたり、一歩前進したりという目に見える何か成果くらいなら可能だとおもうし、そういうものが示されて欲しいって思ってしまう。
今期そういう意味で、一番良かったなと思うのは「冴えない彼女の育て方♭」、ですかねぇ……。
Amazonプライム入ってる人は無料で見れるから是非どうぞ(今回は雑な紹介ですが、この作品は別途紹介します)