この夜が明けるまであと百万の祈り

とあるマンガ好きの備忘録です。私が元気づけられた出来事や作品について少しでも共有できたら嬉しいです

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「白馬の王子様」願望が難しいからこそ「食人鬼さん」というイメージが生まれるのかな

ネットで高校生くらいの女性がマンガを書いていたら聲の形のときに騒いでいたネトフェミのめんどくさい人に絡まれて鍵垢になってしまったという経緯を知って読みました。

「命と引き換えに生活を保障したこの男は非難されなければならない」というならその前に彼女を見殺しにしたこの物語の社会背景とかについて考える必要はありそうですよね。

フェミニズムそのものについてとやかく言うつもりはないですが。創作物にやたらと口を出す一部のネトフェミの人たちはほんとうに迷惑だなぁと思います。フェミニズム的な観点を創作に対して持ち込むのは程々にしてほしい。 まして、マス向けの商業作品なら一意見としてそういうのを述べるのは良いかと思いますが、個人の願望をイメージ化した作品にまで持ち込んでごちゃごちゃ言うのは本気で「うるせー馬鹿死ね」という話ではないでしょうか。

ネトフェミの人たちが主張する「女の人は自主規制しているのに、男は自由にやりすぎる」というのは、あなた方のマウンティングじみた振る舞いがそういう状況を作っているのではないですか? という感じがします。単に一個人が心地よい、正しいと思うものを押し付けてそうでないものを萎縮させるのがフェミニズムなわけないですよね。

男オタクはこの手の批判に対して「ネトフェミうるせーな」みたいな反応をしてまともに向き合わないことが多いのでネトフェミの人たちも無責任にギャーギャー喚いてもそんなに問題にならないのだと思うのですが、それはある意味「相手にされない」ことを前提とした話であり、こういう感じで批判に怯えて自主規制しちゃう人が多いようだと、また、それが女性側に多いようだと、「このネトフェミさんは一体何を目的としているのか」ってことになるのかなあと思います。

はい、この記事で言いたかったことはこれだけであとは余談です。



上の作品は、まぁ「食人鬼」という設定もただのギミックであり、言いたいことはあくまで「マッチ売りの少女」と同じ、程度に受け止めれおけばよいのではないでしょうか。
http://www.hyuki.com/trans/match.html

余談として「食人鬼さん」というイメージを善とする発想について勝手に考えてみる

上記作品に関して食人鬼という設定についてごちゃごちゃ言うのはどうかと思いますが、それはそうとして食人鬼を善として描くというのはちょっと面白い。

私自身はやはり「寄生獣」のイメージが強いので、食人鬼といえばまず真っ先にイメージするのは「敵」です。最近読んだ「鬼滅の刃」もそんな感じでした。


なので上のtogetterで紹介されてるマンガは全く面白いと思わなかった全く共感もしないのですが、「食人鬼さん」というものを肯定的に書いてるのはなんかものすごい歪な感じがして逆に面白かったですね。個人の契約としては有りでも、これが集団になり個人の意思を問わなくなれば「約束のネバーランド」になりますし、食人鬼側の動機が全くわからないのでストーリーとしては全く意味不明で、純粋に願望を描いた作品にしては突飛だなと思いました。


そこで、「食人鬼さん」というジャンルでもあるのかなと思ったら、やはり先行してる作品はあるようです。「うしおととら」もまぁそうだといえばそうだしね。

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死にたがり少女と食人鬼さん (3)

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さて、ここからは余談の上に、本当に無意味な話です。
「なろう」ジャンル批評のように、雑なジャンル印象の話や読者像の勝手な推測をします。
こういう根拠のない推測を語る行為は周りから見ると馬鹿に見えるのでみなさんは真似しないように。




「ここは退屈、迎えに来て」という願望をファンタジーに解釈すると「食人鬼さん」みたいなイメージになるのかな? 

「家族を皆殺しにするような残虐な奴だけど自分は愛してくれる」「今の柵からすべて解き放って新しい世界を見せてくれる」みたいな作品ってどのくらい需要あるんだろ。

ベースとしては「かわいいくらいしかとりえがない(これすごい重要)」女が「イケメンなドSな男」に目をつけられてめくるめく刺激的な世界へ……みたいなのは少女漫画の定番であると思う。主人公が努力する要素を含めれば「花より男子」「SA」「会長はメイド様」など男でも楽しめる作品もたくさんありますよね。あるいは「あしながおじさん」みたいなパターンもありか。「フルーツバスケット」や「少年メイド」や「うさぎドロップス」みたいな話もあるでしょう。


もともと妄想なんだから「白馬の王子様」やら「ドSなご主人様」「優しい親戚」に自分が選ばれる、というイメージを受け入れられるならそれに越したことはないと思う。ただ、そういうイメージをストレートに受け入れられない場合どうするか。一方で生々しい「プロスティテュート」的な世界観には抵抗がある、という時にどうするか。


そういう時に、「食人鬼」とういイメージに着地点を見出す人がいても、まぁおかしくはないと思う。自分の命を差し出すから、そのかわりにささやかな幸せをください、というイメージ。長生きしても幸せに生きられるイメージがない。でも20歳の手記みたいになったら自殺してももはやありふれていて打ち捨てられてしまう。だったら「命を差し出すから短く太く生きさせてください」みたいなイメージですね。





もっといえば、今って、底辺層になってしまうと、生きて一生懸命労働して一生に稼ぐ生涯賃金よりも若くて健康な人間が死んで全身をバラバラにして売ったほうが経済的には高い時代なんですよね。

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自分が持っている資源は「若さ」や「健康な身体」しかない、そしてそれが失われたら絶望を抱えて生きていくことに成る。ならば、自分が持っている資源をベットして、万が一の幸福に賭ける、という話はあるかもしれない。これはほとんどギャンブルのようなものであり、自分の家族を皆殺しにするような人は、99.999%自分も殺しますし、そうでないなら少年兵みたいにして育てられると思います。人の命を買う、という行為も、まぁ大抵の場合はろくでもない事に使います。何のメリットもないのに、わざわざ金を出して身請けをして、大切に育ててくれる、みたいな話はアリません。それはもちろん分かっていて、それでもこういうイメージに希望を持つということなんでしょう。

「デスゲーム」ものも、無理に巻き込まれる形じゃなくてそういうものがあれば自主的に参加する人いそうだし、むしろそういう自分の意思で参加している人たち同士で戦ってくれたほうが面白いと思うんだわ。パニック要素ほんと要らない。




余談として、逆に男側には、こういう不遇な境遇の女性の救い主になりたい(鏡像的他者の救済)という願望をこじらせてる作品も結構ある。

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たまーに、ルートが無いキャラに対して「ファンディスクで○○が救われることを希望」みたいな感想を見るんだけどね、これ凄いこと言ってるよねー。「救われる」っておま。シナリオが無いキャラは救われてなくて不幸なのかー(つーか救われるのはお前だろーって話ですが

鏡像的他者が救われるというのは、単純に自分が救われることに結び付かない、むしろ逆ももたらす。鏡像段階論にしろナルシシズムにしろ、鏡の対手は常にイコールではなくて。鏡の向こうが完全であり自分は欠けている、あるいは鏡の向こうも優れているけど自分の方がより優れている。

女性は、「魔法使いや化物」のイメージの男に身を委ね庇護してもらうイメージを持ち、男性は男性で、無力な自分でも「救済」できるような庇護対象を求める。これって一見マッチングしそうに見えるけれどまぁ実際は盛大にすれ違っていますよね。女性側が求めるイメージは「生活には絶対的な安定を保証し、性的な欲求は持たず、かつ他の人間には体験できない刺激的な世界を提供してくれるパパ」であり、これを受け止められる男は自己イメージが無力な人間であるはずがないです。 かくして、どちらの欲望も二次元という形でしか満たされないものになりますかね。


とりあえずチキタ★GUGU読んでみて!(雑な〆)

ちょっと自分でも何言ってんのかわからなくなってしまった。当たり前だけどいろいろ考えたら、数作品読んだ程度でジャンル批評とか読者像の想定なんて出来ねえんだよ!
まぁそんなことはどうでもいいや。およそ「食人鬼と人間の関わり」という意味においては私は「チキタ★GUGU」という作品が死ぬほど好きなので、みんな「チキタ★GUGU」読もうぜ!

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