この夜が明けるまであと百万の祈り

とあるマンガ好きの備忘録です。私が元気づけられた出来事や作品について少しでも共有できたら嬉しいです

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7SEEDS外伝  レイプされかかかった花と未遂犯の安居の関係の後始末

駆け足で終わった7SEEDS最終巻の後日譚。これが真の最終話ですね。ファンの人なら当然ここまで読んで終わりとなるでしょう。

逆に言うと、これで完全に「7SEEDS」は終わりとのこと。
あああああああイヤアあああああああ終わらないでええええええええ。

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というわけで、後日譚なのですが、その中で一つだけ「花と安居の関係」をピックアップしておきます。これを読んだ後、本編中で花と安居が接近しているシーン見返したら、細かく描き込みされてるのを知って、ますます田村先生は神だと思いました。



レイプ未遂を犯した安居は、果たして許されるのだろうか

自暴自棄だった頃の安居は、本編の中盤で花をレイプしようとした。
安居はその後トラウマから解放され、自分だけが被害者だという意識からも解放される。

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心の底から花に謝罪する。
花は最大限安居のことを理解しようと努力する。

だが、これは謝って済むような話ではない

……(花の彼氏の)嵐が、地下で助けてもらったって。
その前から、何度も何度も、命を救われたって。
いつも周りを見て備えろって教わったって。
だから、最後にダイを失わずにすんだって。それは、ありがとう。


あなたたちの事情は色々聞いた。
父がしたこともよくわかった。
私の態度も駄目だったと思う。もっとちゃんと、落ち着いて話し合えばよかった。
だから、殺したいほど憎いとか、もう思ってない。


ただ……ただね……


怖いんだよ。


今私を殺そうとした涼のナイフより、あなたを見るほうが、怖い。
あなたを見ると、首筋がゾッとして身体が固まる。
今も足が震えてる。冷や汗が止まらない。

あの時、自分がどんな顔をしていたか。
どんな力で私を押さえつけたか。わからないでしょう。
それは、私の中でずっと消えないと思う。


だから、謝らなくていい。何かしようとか思わなくていい。


ただ、近寄らないで。


桃太もそうだよ。
あなたを見るとビクッとする。
それは、そうそう消えない。だから、もう。近寄らないで。

最大級の拒絶。 

安居は罵られたり殴られたりは覚悟していたし、許されないことも覚悟していたが、それ以上の拒絶に呆然とする安居の表情はさすがに少し胸が痛む。
しかし、これはすべて安居が引き起こした結果である。

これは、「いじめ」とか「痴漢」でも同じだろう。




いじめられていた人間が自分をいじめた人間に望むこと - この夜が明けるまであと百万の祈り

「いじめた人間が、いじめられた人間」にしでかしたことは、もう取り返しがつかない。なかったコトになどならない。それでももし償いたいと本気で思っているのなら、謝罪なんて要らない。ただ自分がかつてやった「いじめ」という行為はちゃんと否定してほしい。それで「自分はもういじめなんてしない」ってなってくれたなら、もうあなたは私をいじめていた時と同じあなたではない。


普通だったら、「あなたは一生近寄らないでください」で終わっていい話なんだけれど。

7SEEDSではそういうわけにも行かない。狭い世界の中でみんなが生きていかなければいけない。

「涼は、泣いた赤鬼の青鬼で。赤鬼は謝罪してきた。さてどうするべ。」

「それでも花さんは許さなくていいんですよ。
 許さなきゃいけないんじゃないかな、とか思う必要はない。
 それを考えさせるだけでひどい。

安吾くんは、いろんな事情があったにせよ、やってはいけないことをやった。

だから彼が欲しかったものを全てを失った。 元の仲間たちも、彼のことを許さない。

僕は安吾くんが好きだったし尊敬もしていたし、先生たちへの気持ちなら共有できる。

でも、他のチームや、花さんにしたことのいくつかは、理解しがたいし正当化出来ない。

そしたら、一緒にはいられないでしょう。

安居は、先生たちと同じことをした。「されて辛かったことを他の人にするんだ」

それう考えると悲しいよ。寂しい。

これは作品中でも潔癖と評されていますが、私もこういう考え方です。

私はこの「自分がひどいことをされたから、自分もひどいことをしてもいい」と思っている人が死ぬほど嫌いです。
気持ちはわかるからこそ、絶対にそっち側に近寄りたくないなと思う。 
そういうやって自分を正当化するようなことを平気で言う人間には、嫌悪感しか無い。
はっきり言うと、母親への恨みや、非モテの劣等感からミソジニーになっている人はもちろんのこと
痴漢被害やレイプ被害にあったからといって、過剰な男バッシングに走っている人も嫌いだ。
何度も言うが、気持ちはわかる。だが、だからといってその行為を認めることは私は多分絶対にない。




まぁそれはさておき。

この作品では結局、安居が花に近寄ることを許されるという展開にはならない。
安居がどれだけ反省して、悔い改めてみんなの役に立っても、それだけは許されない。
安居が、花から絶対の拒否を突きつけられた時の表情は胸が痛むが、やはりそうだろう。

ここまでちゃんと「レイプがどれほど許されないことか」
「レイプが被害者にどれほどまでに心の傷を負わせるものか」を描いている作品は結構珍しいと思う。
是非読んで考えてみて欲しいなと思う。


そういえば、期間限定で田村由美さんの公式サイトが立ち上がってるそうです。ファンの人は見に行ってみよう!