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「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い」12巻 Amazonレビューと私の感想が違いすぎてつらみ

あのときよりはまし!どうだ、お前みたいに本性偽って仲間同士でぬるく生きてきた人間には無理だろ?2年間ただ人間強度を高め、幾千の恥と修羅場をくぐり抜けて得たメンタルを舐めるな。

評価★(個人的評価★★★★★)

他人にはおすすめしないけど、一発ネタで終わってもおかしくなかったこの作品が、一度失速した後でここまで面白くなるとは思わなかった。めっちゃ好きです。

4巻~7巻辺りまでは「もこっちに面白いことをさせよう、しゃべらせよう」として滑りまくっていたと思います。もこっちという偏った人間が、彼女の主観から世界を語るという芸風は限界が来てました。でも、そこで「もこっち自体が、もこっち単体でそんなに面白いんじゃない」ということをしっかりと認識して、「もこっちと周りの人間との相乗関係」が面白いのだと言うことがしっかりと形になってからが本番。

もこっち主観だけでなく俯瞰的な描写のもとでどんどん人と絡ませることで面白さがどんどん増していってると感じます。また、もこっちを中心としつつも、人間関係が広がったことでもこっち以外のキャラクターが相関し周りのキャラクターの人間味が強くなっているのも良いと思います。ちょっとバランスを間違えると「いじめ」になりそうなところ、ズレてはいるけどいじめなどはない雰囲気と組み合わせることで、安心して「もこっちと愉快な仲間たち」の姿を楽しめるのも非常に良いです。


最新刊では、かなりモテモテになってます。すくなからぬ人間が、もこっちの魅力に囚われ、もこっちのことを気にせずにはいられない状態。素晴らしいです。


もこっちの魅力は「わけがわからない」ことと「懲りない」という点につきる。

もこっちは、見ての通り単体で見れば「ただの勘違いバカ」です。それ以上でも以下でもない。わけがわからないものをみて「バカ」と切り捨てたりいじめたりする人にとっては何の価値もない存在だ。もこっちに対してそういう接し方をしている人も多い。

実際のもこっちは、さんざん描かれてる通り「どうしようもないほどバカ」なのだから。


ただし、人と絡みだすとちょっと事情が変わってくる。
もこっちはただのバカにしてはやたらとしぶとい。ゾンビなみにしぶとい。その場その場では打たれ弱いしすぐに折れたり逃げたりするのだが、ひたすらに同じような失敗を繰り返し続ける。「ただのバカ」ですむ限度を越えている。こいつなんかおかしい!いったいなんなんだこいつ!……といった感じで、あまりにも愚かなのだが、愚かすぎるからこそ「リスクを避けてうまく立ち回ってる」人間の常識を揺さぶってくる。

日常の中に紛れ込んだ「異物」「非日常的存在」になってくれる。


賢い人はすぐに学習する。だからなかなか学習しないもこっちのような人間には、苛立ちを感じる一方「理解が出来ない」し、「なんか意味とか信念があるのでは」と思ってしまう。勝手に意味を見出してしまってSAN値が下がっていく。いあ。いあ。


その結果、作中のきーちゃんやうっちーみたいなことになってしまったりする人もいる。

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うっちーのように「私だけはこいつのことわかる」って思うともう完全に沼にハマっている。*1


私はうっちーの気持ちが非常によく分かる。こういう合理的の反対に位置している存在は、至近距離で見ているとめちゃくちゃ気になってしまうし、周りの人間には理解できないだろって変な独占欲みたいなのが芽生えてきたりする。完全に頭がおかしい。「カサンドラ症候群」に似たなにかだと思うんですけど。

実際は全く理解できてないし、どう考えても「ただのバカ」って扱ってる人のほうが断然正しいのだけれどね。



ちなみに、一番よろしくないのが、もこっちのような人間につられて「私もこのくらいバカになりたい」って思ってしまったりすることだ。

一年間どう過ごそうか考えてたけど。うまく演るのはもういいか。黒木さんをみてるとそう思えてくる

ヒナちゃん、あかんぞー。その道はあかんぞ。別にもこっちは炭鉱のカナリアってわけではない。もこっちが笑って許されるからと言って、ヒナが本性だして許されるわけじゃない。うかつに引きずられると死が待っている。


ただ、気持ちもわかるし、行動のきっかけがもこっちだとしてもその後はヒナ次第。頑張ってほしい。

Amazonレビューみたら私の感想とぜんぜん違う件

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え、成長マンガ?青春マンガ? 百合ハーレム?なにそれ? 言われてみれば確かにそういう描写もあったけど、そこってそんなに大事だったっけ……。今江さん確かに良かったけど、そこまでいうほどだったかな……。えええ……。

私は「もともともこっちは魅力的」という認識だから、いろいろ頑張った結果友達ができてよかったみたいな筋書きが全然しっくり来ないんですけど。周りの人間がようやくもこっちの魅力に気づいたか、位の認識なんですけど。むしろ頑張ったところってそんなに効果がある話だったっけ……いつもどおり空回り続けてたような気が……え、これ成長マンガとして読まないとダメ?

なんでみんなもっとうっちーの話しないんだ?ワタシ的にはうっちーとヒナが最高だと思うんですけど。

ウワアアアアアア全然わからない!どう考えてもおかしいのは私じゃないですかヤダー!

*1:多分他人からみた「三沢さんに対する私」ってこんな感じなのではないかと思うんだけどどうだろ?