この夜が明けるまであと百万の祈り

とあるマンガ好きの備忘録です。私が元気づけられた出来事や作品について少しでも共有できたら嬉しいです

【スポンサーリンク】

私が「二度目の人生を異世界で」を読んでてあまり楽しいと思えなかった理由を書きます

こんなもんか?異世界ぃ!もっとだ、もっと敵が砕ける音を、感触を、恐怖に引きつる顔を、痛みを。もっと俺を愉しませてみろ!(一巻)

私は自分が「二度目の人生を異世界で」を読んだ上で楽しめなかった理由を書きます。なので、逆に「二度目の人生を異世界で」がすごい面白かった!って人の感想をぜひ読んでみたいです。

まず最初に騒動の件について簡単に言及

この作品、主人公は転生するにあたって、前世の記憶はまるごと消えています。彼が前世でどういう人間であったかを知っているのは神様だけです。つまり前世がどういう人間だったかは作品本編ではあまり関係がありません。あえていうと、「魂レベルで戦いが好きで、敵を頃すことに全然抵抗がない、むしろそういう行為を楽しんでしまう」ということくらいです。実際に、この設定はコミック版だと2巻で登場しますが、コミック版では殺害数などの数字は一切削除されています。はっきり言って物語的には単に主人公TUEEEEを表現するためのフレーバー程度の意味しかないということがはっきりわかるようにサクッと流されており、その後二度とこの設定は物語に絡みません。コミック版の編集は有能。
*1

というわけで。作者のヘイトスピーチは弁護の余地が一切ないほどのクソなので別にこの作者が社会的に抹殺されようがどうなろうが構いませんが、作品そのものについては、面白いか面白くないかとかそういう話をしましょう。

ちなみに、擁護しているように聞こえたかもしれませんが、私は記事タイトルでも書いているように、この作品はあんまり楽しめなかったです。その理由を書いていきます。


個人的にはあまり面白くなかった作品なので、騒ぎになるまで「二度目の人生を異世界で」がそんなに人気作だったとは夢にも思わなかった……

以下はすごく個人的な感想なので伝わる自信ないですが一応書いてみます。


正直、この作品は読んでいて眠かった。退屈だった。


出来は決して悪くないと思います
良くも悪くもオーソドックス、「小説家になろう」の俺TUEEEE系の作品あるあるそのもの。今はどうか知りませんが当時は王道を行くど真ん中の作品だったのではないでしょうか。

そういう作品が山のように出た今となってこの作品に触れると、あまりにも基本に忠実すぎて逆に何も印象に残らない感じですが、「主人公は転生前はすでに枯れたじじいなので、女の子にはあまり興味を持たず、戦のほうが好き」という設定を活かして、女の子を大量に増やしてハーレムを形成しつつもそっちにとらわれずにバトルメイン路線を貫くところがオリジナリティといえばオリジナリティなのかな。

まぁそんなわけで、テンプレート通りすぎるというか、教科書を読んでるような感じではありますが、話の構成やテンポなどはしっかりしていて悪くなかった。テンプレでも楽しめる作品はたくさんあります。というか、私は前に書いたとおりテンプレ肯定派です。私がこの作品楽しめなかったのは、テンプレであることよりも別の原因があります


せっかく異世界ものやるんだったら、もっと願望むき出しにしたり楽しそうに生きたりしていてほしい

ここからがあくまで私の好みの話なんですが。

小説家になろう」の転生ものって、わざわざ生き返って人生やり直すわけですよね。それを物語にするんですよね。だったら、日常を活き活きと過ごすとか、なにかの目的を持って生きるとか、そういうものがほしいんですよ。しかもこの作品、タイトルからして「二度目の人生を異世界で」でしょ。「一度目じゃ満たされないものがあって、二度目にそれを成し遂げる」みたいなのを期待するじゃないですか。

俺TUEEEとか、女の子のハーレムだとか、願望がダダ漏れで垂れ流しであることを馬鹿にする人いますけど、いいじゃないですか。不満の解消とか叶えたい願望が実現する姿を思い描くって、創作において自然なことだし何も恥じること無い。*2。むしろ思う存分叶えたい願望を形にしてくれたらいい。そしてそれで幸せだーとか楽しいぞーって姿を描いてほしい。


私はそう思ってます。


ところが。
この作品、主人公がいろいろと達観しすぎてて、女の子に囲まれてもつまらなさそうんですよね。


で、バトルの時になったら急にイキイキしだす。それはいい。
でも、それって一度目の人生の延長に過ぎないよね。彼の人生の物語がただ延長されただけだよね
「・・・おい、何のための異世界なんだよ!」ってなりません?


「もともと強くて現世で無双していた男が、さらにチート能力を付与されて異世界でも無双します。
 異世界転生する前とあとで、男の生き方には何も変わりがありませんでした」
……そこに何のドラマツルギーが有るんだよマジで。


無職転生」や「この素晴らしい世界に祝福を」と比べたら、そのあたりがなんにも感じられないんですよ。

実際に作品の設定でみても、この主人公は天寿を全うしており、別に異世界に転生したいという願望はなかった。
 自分の望みではなく神様に依頼されて、仕事として転生してるんですよね。フッザケンナヨ。「プロ異世界転生者」とか要らんわ



というわけで、ストーリー展開だけ見ればバトルしながらいろいろ能力もスキルもつよくなっていってついでに可愛い女の子から好かれて……という感じで「RPGゲームの楽しさ」みたいなのをしっかり描いている作品で、出来も決して悪くないと思うのですが。


私はこの作品のそういうところが全く肌に合わず、他のできの悪い作品よりもずっとつまらないと感じてしまうのでした。


連載当時はともかく、なろうには今となってはこれより面白い作品たくさんあると思う

私は会社からの帰宅途中にブックオフがあります。そこで帰りしに「なろう原作のコミック」や「デスゲームもののマンガ」を立ち読みするのがマイブームだった時期があります。(サブブログの方で、なろう原作コミックの感想をかなり適当に書きすてたりもしています)。全部で30作品くらいは読んだかと思います。(最近は戦いで無双ものよりも、知識無双が多くなってきてる印象。逆にバトルもので人気の作品を作るのはかなり難しくなっていると思います)

なろうが好きな人は同時に200作品くらい読んでたりする猛者がいるらしいので全然数が足りないのはわかってます。ただ、この自分の乏しい経験から一応言わせてもらうのであれば、「二度目の人生を異世界で」は一応コミック5巻まで読んだけど、上で述べたとおりまぁそれほどでは……という感じ。

あくまで個人的な好みですけどね。私は「二度目の人生を異世界で」の他に「デスゲームから始まる異世界生活」「賢者の孫」「八男って、それは無いでしょう」当たりは全っ然面白さがわからんです。私にとっては「異世界スマホ」のほうがまだ面白いです。

何度も言うけどただの好みです。私は「蜘蛛ですが何か?」とか「転生したらスライムだった」とか「RE:MONSTER」とかは普通に面白いと思う。
「二度目の人生を異世界で」に類似してる作品でも「骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中」とか「月が導く異世界道中」とかは面白いと思った。酷評されてる「回復術士のやりなおし」とか「マサツグ様」でもゲラゲラ笑いながら楽しめる。

アニメ化は数年前から企画する必要があるらしいので、まぁ当時はこの作品がビッグタイトルだったのかもしれませんが、今となっては特筆すべき作品ではないんじゃないかなと思います。だから多分作品そのものはたいして注目されずにすぐ消えそう。




余談。異世界転生とかなろうとかの垣根無視して「俺TUEEEE」系で一番好きなラノベは今の所「羽月莉音の帝国」です 。
この作品好きな人いたらぜひtwitterでお話しましょう

羽月莉音の帝国 10 (ガガガ文庫)

至道 流星 小学館 2012-02-17
売り上げランキング : 755474
by ヨメレバ

*1:あと、これは有用な知識ではなくて私の個人的な意見ですが。個人レベルで言えば、どういう立場であれ戦場は地獄だと思います。なのであんまりそこで戦場を経験したこともない私達が「侵略された側が頃したのであれば正当だが、侵略する側が頃した数を誇るのはダメだ」みたいな変な批判をする人はみたいなのはどうかと思う。この批判をしている人は「とりあえず日本は侵略者で悪者だ」みたいな文脈で言ってるんだろうけど、普通に考えればその物言いだと、裏返しで「永遠の0」賛美につながるやつです。私はその理屈はあんまり好みません。

*2:文章が下手とか、ストーリーがなってないと言うならともかく、願望を創作で描こうとしたことそれ自体を馬鹿にするならお前twitterで一生なにかについて愚痴書くなよ、キラキラしたツイートだけ書いてろよっていいたくなる