この夜が明けるまであと百万の祈り

とあるマンガ好きの備忘録です。私が元気づけられた出来事や作品について少しでも共有できたら嬉しいです

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「ベルサイユオブザデッド」 小説家になろう的な面白さが特徴の作品

評価なし(個人的評価★★)
この作品に関しては、特に作品そのものを紹介したいわけではありません。
この作品について得た感覚が面白かったので、その部分を紹介したいと思います。

どういうことかと言うと、この作品ちょっと前に表紙に惹かれて買ったものの「単行本で読むとくっそつまらないと感じて投げてしまった」んですよね。ところがマンガワンで1話ぶつ切りで読むと今度はすごく面白く」感じ、最新話まで一気に読んでしまいました。この違いってなんだろう?ってことですね。

(というわけで単行本で読むことはおすすめしませんが表紙は魅力的なのでぜひ見てください)

ベルサイユオブザデッド 1 (ビッグコミックス)

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婚姻のためオーストリアからフランスへと
向かったマリー・アントワネット一行。
しかしその道中で「不死者」の群れに襲われてしまう。
密かに同行していたマリーの双子の弟・アルベールは
姉の危機を前に、尋常ならざる決断をするが――?

もともと設定やキャラは面白い……でもね

もともと、面白いと感じる要素はいろいろあるんですよね。

・まず絵がとても上手(「逆転裁判」シリーズの絵を担当している人)
・マリーアントワネットの正体が美青年!(正確には入れ替わりですが)
・なぜかゾンビが大量に増殖している世界。
・「デビルマン」のように悪魔と天使の戦いが背景にありそう。

でもこの人、「放課後のカリスマ」のときにも思ったんですが(この作品途中で飽きて読むのやめてしまった)。絵はすごく上手だし、キャラ作りも良いしストーリーも設定しっかりしてるけど「マンガ」としてはあんまりうまくないなと感じてしまいます。

自分が「マンガとしてうまくないのでは?」と感じる部分

というのも、読んでて引っかかりを覚えるところがおおいんですね。

例えば初っ端の展開がまず「???」ってなる。
「マリーアントワネットに双子の弟がおり、彼女がフランスに輿入れする際に、ゾンビの襲撃にあって死亡し、弟がその立場を乗っ取る」という展開はまあいいんですが。王女の輿入れの際に「ゾンビが湧いている情勢で」ろくな警護もないってどういうことなのってところでひっかかる。

もともと突飛な設定であることもあり、一度ひっかかりを覚えると、細かい点であれこれ連鎖的にひっかかりを覚えちゃうんですよね。こちらが了解していないまま矢継ぎ早にいろんなものを投入してくるせいで、いわゆる急展開が多すぎるとうか「???」となることが多くて、こちらとしては読んでてすごく疲れる。


それから、これも「放課後のカリスマ」のときと同じく、あれこれキャラを出すのはいいんですが、おかげで何を軸に物語をやりたいのか全然わからないんですよ。上で書いたように、なんか天使と悪魔の勢力があってそれぞれを戦わせるのかと思ったら、そういうわけでもなさそうだし。

一つ一つのキャラクターや話が盛り上がらないうちからすぐ次の話を始めてしまうため、
どのキャラクターにも愛着を持てないままどんどんとっちらかっていく。

・女装のマリーアントワネットにばけている双子の弟
・危ない変な趣味のルイ16世
・ライバルを消そうとする愛妾であるマダム・デュ・バリ
・ゾンビの前で喜んでいる子供みたいなナポレオン
・ゾンビを作っている司祭

そんなわけで、今でも「単行本として読むと、すごいつまらない作品」だと思うんです。
私はこの作品を「マンガとしてうまい作品」とは言い難い。絵はすっごい上手いと思うけど。

しかし同じ作品をマンガワンで「一話ずつぶつ切り」で読むと、なぜかすごく面白く感じる不思議

ところが、この作品、マンガワンで読むとなぜか面白いです。嘘じゃなくて。
マンガワンで読むと、単行本で読むみたいにすぐ次の話を読むことが出来ない。

明確に一話ごとの区切りを意識せざるを得ない。
つまり一話ごとに意識が切れる。
そうして考えると、「一話単位では」どの話も面白いんですよ今の所。

「単行本単位」で「つながった話」として考えると、
話があちこちに飛んでつながりがわからないのだけれど、
逆に言えば1話ごとに新しい展開があり、その1話ごとに山場があって飽きさせない。

ストーリーでありながら1話完結のはなしを読んでいるような感覚。
そう考えれば話の構成の雑さもあまり気にならないということでしょうか。
とにかく、マンガワンで1話ごとぶつ切りで読むだけで、なんだか面白く感じるから不思議です。

ジャンプ漫画とかも、週間連載をリアルタイムで読んでたらこういう感覚の違いってよく発生するのかな?

とはいえ、もしかしたらこれ、普段から週間連載マンガで読んでる人とかは当たり前の感覚なのかな?

私は高校生の頃から完全に単行本派であり、週間連載をリアルタイムで追いかけるというのを全然やってません。だからかもしれませんが「単行本で読むのと連載で読むので大きく感覚が違う」という感覚を持ったことがない

そもそも、そんなに違いがあるとも思ってませんでしたし、一話完結マンガやきららみたいな4コママンガならともかく、ストーリーもので「単行本で読んだらむしろつまらない」というのは作品として欠陥があると思っていたので。

でも、もともとこういう違いって結構あったのかなあ。



そういえば、「小説家になろう」だと、割とこういう「全体で見たらダメだけど1話1話をリアルタイムで読んでる分には面白い」という作品が結構多いんですよね。それは「1話ごとの投票で人気を取る必要があるWeb連載」という構造から産まれてきた産物だと思いますが。この作品も「マンガワン」という、小説家になろうに近い形式から産まれた作品だから、あえてこういう作りにしてるのでしょうか。

そう考えると、他にも「Webで1話ごとの投票数を稼ぐために特化した作品」があるかもしれませんね。そういえば「ワンパンマン」とかもリアルタイムで読むぶんにはめちゃくちゃおもしろいけど、単行本で読むと「絵は超絶うまいけど単行本で読むと眠い」と感じてたかもしれません。9巻以降は単行本買ってないなぁ……



というわけで。
マンガワンで読む文には文句なしにすごく面白い作品だと思いますし、是非一度読んでみて、私の言ってることわかるかどうか試してみてくれる奇特な方がいらっしゃらないでしょうかー。お願いいたします。