この夜が明けるまであと百万の祈り

とあるマンガ好きの備忘録です。私が元気づけられた出来事や作品について少しでも共有できたら嬉しいです

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「AV女優とAV男優が同棲する話」←このお話以外は面白いという皮肉


あー、、、うん。まあその。ノーコメントで。

そういえばこの話とは全然関係ないけど「AV女優とAV男優が同棲する話」ってマンガあったよなあとなんとなく思い出したので紹介しておきます。

だいぶ前(メモでは2016年10月23日)に読んだけど掲題の作品である「AV女優とAV男優が同棲する話」はあんまりおもしろくなかったです。なので「AV男優の話」には全然期待しないほうがいいです。逆に同じ本に載ってる、それ以外の話は面白かったです

逃げ場や愛情を求めて依存する兄妹なんて、きっと珍しい存在じゃない。ただ、それは恋愛であってはならない

幼いころ両親を亡くしてからずっとそうだった。どうすれば他人から愛されるか考えて動いてた。スポットライトにあこがれていた。愛される人というものにあこがれていた。私を見てくれる人がほしかった。それだけ。ただそれだけだったのに。

君がほしかったのって、「友達がいない上田君を救ってあげる私」っていう立場だよね?

この人は「家族に愛されなくて愛に飢えている」とか「愛されたくて精いっぱい」な感じの不器用な人たちを描きたい作家さんなんだと思います。私が好きな戸田誠二さんにちょっとだけかすってる感じするけれど、この作者さんは「恋愛中心」なので、ちょっと物足りないかな。


あと、作者の巻末コメント見たら隠れテーマとして「人間きっかけさえあれば成長できる」「成長するためには何が必要か」あたりなんかなぁ……。

「大地が成長するために必要だったきっかけは他者からの肯定でした。梓が成長をするために必要だったのは、まだなんなのかわかっていませんが、梓にきっかけをもらえた大地に迎えに来てもらえたことによって見つけられると思います。二人は頑張って生きています。まだまだこれからです」

まぁなんというか、言いたいことはわかるけど、「AV女優とAV男優が同棲する話」はすごくつまらなかったゾ。

よた話 PIXIV発のコミックと比べたら「小説家になろう」の方が設定ちゃんとしてるまである

マンガのほうでは、AV女優さんが「このHが他の人に見られるのは不愉快」とか「こんな仕事場じゃなければもっとまともに始まれたかもしれないのに」とかいいだしてAV女優さんもAV男優さんも両方引退する流れになったり、「自分を見てくれる人なんていないんだ。だからAV女優になったんだよ」とか自虐させてみたり。なんじゃそれは……と思った。「あくまでも一つの例です。一般化はしません」ってことかもしれないけど、あくまであずさと大地の話にしたいならこういうタイトルつけんなよって思った。

まぁ正直言って、そんなに面白くないですし、リアリティも、現実の職業に対するリスペクトもなく、ただの作者の妄想で描かれてる作品です。巻中でもこういうこと書いてるし。

創作キャラとして生んでから10年以上の付き合いになります。
援助交際をしている女子高生(あずさ)と、身分を隠して女子高生を抱いてみた若手社長(大地)が第一稿でした。正直業界の人に怒られるのではないかと思いながら描いてました。次描く機会がありましたら、こう、取材とかちゃんとしたい…ちゃんと…

大事なのはシチュエーションとか二人の関係性だけであって、設定の方にリアリティは要らない。それっぽいものがあれば節操なしに使う。といういかにもPIXIVっぽい作品でした。

PIXIV発で「個人の体験」によらない夢や妄想を描く系の作品は、「小説家になろう」の異世界設定ですらまともに見えるくらいガバガバかつ無責任です。あくまで個人の妄想であって、現実の名前とか職業に対するリスペクトなんてありません。むしろそういうものも全部作者にとって都合の良い設定になってる「同じ名前の別物」です。つまり、「幸色のワンルーム」に限った話ではないというか、PIXIV作品の質を考えたら、むしろアレはそこそこリアリティを持っていたから問題になったとすら思う。彼ら彼女らにとって「誘拐」というものも現実のものとは全く違う、ファンタジーなのです。だから「幸色のワンルーム」だって全然問題ないんです。作者や読者にとっては。現実と虚構が区別できてないのではなく、むしろ明確に区別しすぎているのが問題ですね。
 
あのPIXIV空間に生きてたらそうなりますよ。食人とか殺害みたいなのをなんかすごい甘い愛の話として消費する人も結構いるので、倫理観うんぬんの前に、現実とは完全には無縁の空間ですよ。痛みとか傷とかも観念的であり、主観がすべてな世界なんです。
じゃあなんでそれに絵をつけるんだって思うけどそれは私にもよくわからない。 本人たちの中では現実よりもこういう観念世界のほうが「現実ではないのはわかっているけど」より鮮明にイメージをもって感じられるのかもしれない。いや知らんけど。適当言ってるだけなのだけど。

なので、とにかく問題なのは、いくら人気だからといってドラマ化しようと言い出したプロデューサーがマジキチだったということであって、あれはPIXIVの通常運転です。あれを批判したいなら、一つの作品だけじゃなくて、「PIXIV空間」そのものをちゃんと理解して、その上で批判すべきだと私は思いますね。

この巻に収録されてる「自意識過剰なあたしの話」はかなり好き

ちなみに設定の面でちょっとマイナス的なことを言いましたが、私はPIXIV発のコミックって好きなやつは好きです。 あくまで設定がいい加減なだけで、その分、描きたいテーマはむき出しでどストレートに描いてきやがります。そういう中で人気のある作品って、心を抉るような芯にせまった話を描いてるなって思う。
(幸色のワンルームはそういうのを全然感じないから、やっぱりあれは駄目だと思う)

とはいっても読んでてなえるような「設定のガバガバ」がない作品の方が読みやすいのは間違いない。そういう意味でこの本のなかにあった「自意識過剰なあたしの話」は学校ものなので、設定面の違和感はそんなになくてお話に集中できる。というか、かなり面白いと思いました。蛇足ですが、最後にある「1日1回あなたを好きだと思わせて」はむちゃくちゃ嫌いです。この作品が良いとか、女の人の気持がわかるとか言ってる人とは仲良くなれない。

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