この夜が明けるまであと百万の祈り

とあるマンガ好きの備忘録です。私が元気づけられた出来事や作品について少しでも共有できたら嬉しいです

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貸借対照表(B/S)では「資産の部」を見れば性格がわかる


で紹介した会計クイズですが、今週のぶんについて自分なりに思ったことを書いていきます。


会計クイズのいいところは、「売上の大きさ」ではなく「会社の性格」に注目してるところ


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就職しようとする学生さんがいきなり会社の四季報を見ても多分「売上」とか「社員数」とか「利益率」くらいしかわからないと思います。実際、出版社もそれわかってて、福利厚生関連情報とかみたいな情報を充実させた「就職四季報」ってのを出してますね。

でももし自分の就職した会社や業界に興味があったら、ちゃんとした四季報やB/Sを見てほしいなと思います。簡単な見方のコツさえわかれば、会社の性格や体質がわかってきます。実際のところ、一般人からすれば、本当に大事なのはこの「会社の性格」を知ることだと思うのです。


そのために、会計クイズでは売上の大きさとかをあえてわからないようにしてフラットな形でB/Sを並べてくれています。細かい数字とか気にせず、会社のイメージさえできていれば、会計クイズは解けるようになっているので、ぜひ皆さんも挑戦してみてください。会計クイズのいいところは、考える「枠」を教えてくれることです。簿記を勉強した人ならわかると思いますが、細かい項目を最初から覚えるの大変ですよね?でもまず大きく「5つの枠」を理解して、それぞれの割合がどういう性格を意味するのか、って考えができるようになると、細かい数字も見るのも楽しくなってきますよ。

私も会計クイズをダシにしてに関連して、自分が学んだことを皆さんに共有していきたいと思います。




この問題もいろんな解き方がありますが、例えばこんな解き方もあると思います。

考え方その1 資産は「お金の使い方」の違い。他社と比較することで性格が見えてくる

資産は一言で言うと「お金をどのように使ってるか」を表すものです。

さらに大きく分けると「流動資産と固定資産」の違いがあります。流動資産は「回転率が高いもの」であり、固定資産は「ストック」です。

業種にもよりますが、どっちがいいというわけではないです。

不動産の場合であれば、まずはシンプルにこのように考えてみればよいでしょう。

流動資産」は販売用不動産
「固定資産」は賃貸用不動産 


性格の違いを考えてこの問題を解いてみる

今回の場合、流動資産の内訳の比較を問われていますが、この性格の違いがわかっていれば、流動資産と固定資産の割合からも答えを導けます。

この問題を解くのであれば、ざっくりこんな感じでいいでしょう。

「大型の開発多目にやって、常に借入金や仕掛在庫があるのが三井不動産(業界1位)」
「手堅い超一等地ビルなどの優良賃貸物件ゴッソリ持ってるので、借り入れが少ない資産が多く、賃貸収入大きいのが三菱地所

この違いがB/Sの図に表現されていることを確認してみてください。


(さて、考え方1とこのヒントを元にちょっと考えてみてください。もう一回同じ図を貼りますね)
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答え:①の固定資産の割合が大きいほうが三菱地所

実際に両方の決算短信を読みましたが間違いありません。
http://www.mec.co.jp/j/investor/irlibrary/materials/pdf/2018/3/kes201803.pdf
https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/ir/presentation/pdf/tanshin180803.pdf

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ね、簡単だし、会社のことがわかって面白いでしょ?

さらに興味がある人はこちらの決算説明書を読んでみてください。
https://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/ir/presentation/pdf/tanshin180803.pdf
http://www.mec.co.jp/j/investor/plan/pdf/plan170511.pdf

問題では「出資金」が目に付きますが、これについては私もよくわからないので解説を待ちたいと思います。こんな風に、問題を解くだけじゃなく、さらに解説を読むことで勉強ができるのも会計クイズのいいところだと思います。楽しみです^ ^





ちなみに私は簿記は2級持ってますが、簿記を単純に勉強するだけだとこの考え方は身につきません。というか私が身につけることができませんでした。そこで、メッチャクチャおすすめしたい本がこちら。

国語 算数 理科 しごと―子どもと話そう「働くことの意味と価値」

岩谷 誠治 日本経済新聞出版社 2007-11-01
売り上げランキング : 212099
by ヨメレバ

この本はまじで全員に読んでほしい。
「小学生でもわかる」簡単な説明で、しかもP/LやB/Sで考えることの基本をしっかり教えてくれます。役に立つし面白いです。もっといえば、自分自身についても、単純な「強み弱み」ではなく、自分の行動を「自分の資産、負債」みたいな形で考えることができるようになってきます。
自分の考え方そのものを変えてくれるスゴ本なので、一度は目を通してみてほしい。



考え方その2 負債は「お金の調達の仕方」の違いです(特に借り入れや自己資本比率の違いは重要)

さっきは資産の話をしましたが、負債にも性格の違いが現れます。でも、資産と違ってこちらは目に見えにくいです。「どうやってお金を調達しているか」を示すのが負債だからです。

こちらについてはまた他のわかりやすいクイズが出たときに紹介したいと思います。

(正直言うと、今回純資産の割合は三菱地所のほうが圧倒的に多いと思ってたんですがそんなに違いないですね。意外です。流動負債が極端に小さいのはわかります。三菱地所は資金調達にそんなに困らないからね。)



三菱地所についてのおまけはなし

これは他の人から聞いたお話です。

三井不動産はバブルに乗るというか、開発積極的にやる印象ある。この場合の積極的ってのは、単品のマンションとかビルとかではなくて、街ごとの雰囲気変える意気込みでやってるほどのヤバさ

逆に、とにかく三菱は固くてさ。バブルにもあまり乗らない印象。三菱は既存物件の立替とかバリューアップとかを中心に徹底的に磨いてく。

で、金はがっちり持ってる上、持ってるだけの馬鹿というわけじゃなくて、不況でバタバタデベが倒産したり、ちっこいところが手に負えなくなってくると一気に動く。売り手が困って割安になった大き目の物件を、自己資金だけじゃなくて不況時でも金引っ張ってこれる与信による底引き網でごっそりもってくらしい。プロの不動産屋曰く、それは見事なものだそうです。

丸の内界隈のビルはほとんど三菱ちゃうかな。東京駅の西側、レンガの駅舎のあるところから皇居までの界隈、ほとんど地所ちがうかな

確かに三菱地所といえば丸の内界隈。




こういうの個人的にはめっちゃ面白いって思います。皆さんどうでしょう、面白くない?