この夜が明けるまであと百万の祈り

とあるマンガ好きの備忘録です。私が元気づけられた出来事や作品について少しでも共有できたら嬉しいです

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003 「アクタージュ」 弱さを持ちつつ、周りを巻き込みながら貪欲に成長する破壊的な主人公から目が離せない

マシュマロにてご紹介いただきました。ありがとうございます。
この作品については来週のツイキャスで語りたいので、順番前後してしまいますが先にブログで取り上げさせていただきます。
他の方も必ず読んで感想書きますのでお待ち下さい!反応が遅くてすみません!。


紹介者様のメッセージは、この作品の魅力を十分に伝えてくれていると思います。

「『デスアイランド』撮影編」において千世子の心に楔を打ち込みにいく展開や、そのシーンに至るために、変わろうとする主人公を周りの仲間が支えてくれる展開などは、もう王道中の王道なんですが、やはりぐっと来るものがありました。 主人公の初期のキャラ設定など奇抜な作品に見えますが、現在の3巻までの展開は本当に王道ど真ん中まっすぐの作品であり、ここからどうやって主人公が飛躍していくのか、その展開がとても楽しみな作品です。

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作品そのものについては、まだ3巻までしか進んでないのでガッツリ語るのは保留しておいて。
関連作品などを見ていくことで、この作品の自分なりの位置づけなどを語ってみたいと思います。

まず、「役者」がテーマの作品ってあんまり知らないのですが、どのくらい有るんでしょうか。

私が知ってる作品でいうと、「ガラスの仮面」「累」や「スキップ・ビート」は比較的人気が高い作品だと思います。どちらも好きな作品です。あと「ペンギン革命」っていうマンガが記憶に残っていますね。(筑波さくらさんは「目隠しの国」って作品がめっちゃ好き……)「昭和元禄落語心中」は落語がテーマですが、あれも役者ものとしてみていいのかなァ。。。っていうくらいで、私はあんまりこのテーマの作品は知りません。 他にもこんなの有るよ!というのがあれば是非教えていただきたいです。

「演劇部」がテーマの作品なんて、もっとたくさんあってもいいと思うんですけどねー。「ガラスの仮面」が強すぎたのか……。

Category:演劇漫画 - Wikipedia

あまりこの手の作品を見ることが少ないため、私はこのテーマはスポーツやダンスがテーマの作品と比べても、マンガで表現するのが難しい分野なんじゃないかなぁと勝手に思っています。 そんななか、スポーツマンガでも生き残るのが難しい少年週間ジャンプにおいて「アクタージュ」という作品は役者ものとしてしっかり受け入れられ人気を維持しているので本当にすごいと思いながら読んでいます

また、こうした作品は、「天才的な演技力」の代償として「醜い顔」や「虐待などの暗い過去」がつきまとい、アクタージュもその流れに乗っている作品といえますが、一方で他の作品ほど重々しくなく、とにかく「前向き」で、演技に集中できる描写になっているのも良いと思います。


自分の行動が周りに影響を与えざるを得ない(枠に収まりきらない存在)主人公の描写がうまい

実際、1話からすでに引き込まれるような展開になっていますよね。
主人公のキャラ立てがものすごく上手い。

僅かな描写から、主人公が規格外の天才であることが示されつつ、しかし天才であるがゆえのマイナス面も強調されます。

主人公の夜凪は才能がとがりすぎている。
周りが素直に褒め称えるようなものではなく、むしろ理解できなくて困惑させられるたぐいのもの。
「本人も上手に制御できない」ため、そのままでは使えない。むしろ周りに迷惑を与えてしまう。

隣りにいて理解してしまったものは、その才能に心を折られて役者への道を諦めたり、
理解できるからこそ、自分たちの築いてきたものを壊されるリスクがあると遠ざけたり、
理解できないものは、ただの奇人として呆れたり、怒り、掴みかかったりもする。

キャラそのものがすごいすごいと大げさに語るんじゃなくて、周りとの差異をしっかり描き、
ここまで人を動揺させるという描写から、主人公の「台風」みたいな存在感が表現されている。

一方で、読者もわからない、というふんわりした状態では意味がないので
「メソッド演技」というキーワードも用意されています。
作者の人は、どうやって読者の興味を惹きつけるのかを良く理解されているのだと思います。

こんなの見せられたら、彼女の行動が今後周りにどう影響を与えていくのかどう変えていくのかってが楽しみになりますよね。

主人公の持つ「弱さ」「脆さ」にも注目したいところ

この作品を見て真っ先に思い出すのは「昴」や「capeta」ですが、
他にも私は「いいひと。」や「電波の城」「オフィス北極星」などのことを思い出しました。

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どれも存在が際立ちすぎていて枠に収まりきらず、ただ行動するだけで周りを巻き込まざるを得ない存在を描いていました。

ただ、この二人は自分がしっかり固まっていて、周りがどうあれ自分の道を疑ったり曲げたりすることのない強度を持っていた。しっかり自立していた。一方、アクタージュの主人公は、圧倒的な個性を保っているけれど、その分脆いところだらけで、ちょっとでも道を間違ったら生きていけない弱さが有るんですね。 主人公は、周りの存在によっては、天使にも悪魔にもなりうる存在であるし、もっといえば高い確率で、その才能を眠らせたまま途中で死んでしまいかねない危うさがあります。だからついつい見守りたくなってしまうんですね。

こういうのを「フラジャイル」って言うらしいですが、彼女は脆いゆえに変わりやすい。全然未来が確定していない。彼女はこのあとどういう道を歩み、どんな人から影響を受けて、どっちの道に行くのか。この先どんな自分と出会っていくのか。そしてそれにたいして周りはどう影響を受けて変わっていくのか。この先も目が離せない作品だと思います。


おまけ 27話(4巻収録予定)の「表現と感情」の話がとても素晴らしい

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この図、役者でない私達にも普通に役に立つと思いませんか?

1 感覚的なものを一度こうやってロジックに落とし込んで、
2 それを読者にわかるように表現する

こういう作業を普段私達はやっているはずですが、普段は無意識だし結構適当にやってると思います。
作者さんは、この作品を描くにあたって、多分ものすごくロジカルに考えていると思う。
そういう点でも安心感があって良いですね。


関連作品や、この作品自体の魅力など、いろいろと語りたくなる作品

この作品は、関連する作品とかも含めていろいろ語りたいことが多いので、是非ツイキャスで取り扱いたいと思います。
でも、「ガラスの仮面」とかは子供の頃何度も読んだはずなのにあんまり覚えてないなぁ……