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「本田鹿の子の本棚」 昔なつかしテキストサイトのセンスを感じる癖のある作風が面白い

コメント欄にて紹介していただきました。ありがとうございます。

他人の本棚を見るのはその人のプロファイリングになるという。

娘が会話をしてくれない。よくわからない。けれど本好きらしい。だから部屋へ侵入して(彼女が読んでいる本を見ることで)心を覗こうとした。しかし、そこに詰まっていたのは暗黒。まともな嗜好ではない暗黒文学の幻影城だった。たとえばほら、次の話のような。深淵を覗く時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ。初めは困惑したが、今ではすっかり私も鹿の子の世界の住人……本日も、私とともに鹿の子の本棚の世界に付き合っていただこう。

本作品は「面白いデスゲーム漫画が読みたい」ということを書いたら紹介していたいたものであり、下記リンクの「デスゲームに男塾みたいな連中をぶち込んだらどうなるのか」の回がすごいバズって有名になったそうです。

あと個人的にこの話好き。鹿の子かわいい。

http://leedcafe.com/webcomic/%E6%9C%AC%E7%94%B0%E9%B9%BF%E3%81%AE%E5%AD%90%E3%81%AE%E6%9C%AC%E6%A3%9A%e3%80%80%E7%AC%AC28%E8%A9%B1/


なお、スマホだとeBookJapanのアプリで連載形式で読めるようになっているのでおススメです。

イーブックイニシアティブジャパン eBookJapan





テキストサイト風のノリがとても懐かしい

この作品をどう説明していいのかわかりませんが、当時を知ってる人にだけつたわる表現を使うと・・・これ、ものすごい「テキストサイト」時代を思い出すセンスですよね。いや、私その当時パソコンすらもってなかったから侍魂みたいな超有名サイトしか知らないんですけどね。


「とにかく文章が終わるまでの間に、最後の最後で読者が納得できるオチさえつけられればOK。途中では何やってもいい、むしろ途中では荒唐無稽な展開をやればやるほど、着地のときに芸術点が加算される。そんなエクストリーム即興創作」みたいな雰囲気を感じる。

この作品の場合、

・父親が、娘の「鹿の子」の本棚を見て
・その本棚のテーマにそって空想をたくましくし
・でも何も起きずに父親だけ勝手に納得して日常に戻る

というお約束さえ守れば、途中でどんなストーリーをやっても構わないわけです。


こういう「お約束」がきっちり決まった状況でやるホラ話やつくり話は面白い、と私は思います。いや、ほんとに、よくここまで想像力が吹っ飛んでいくな、と笑いが止まりません。 すごい面白い。

本田鹿の子の本棚 天魔大戦篇 (LEED Café comics)

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余談 テキストサイトの雰囲気と、「嘘松」は何がそんなに違うんだろうか……

作品と関係ない話で恐縮なのですが、私はいわゆる「嘘松」が大嫌いです。

多くの人が事実を疑うであろう内容を、目撃談・体験談としてTwitter等に投稿し、多くのコメント・リツイートを得ようとする者のことをネット界隈では嘘松と呼ぶ

・知り合いの話、盗み聞き、(自分が)第三者
・登場人物による対話形式、自身の心の中のツッコミ
・周りのリアクション(拍手喝采、思わず握手した、一同感動など)
・事後のオチ(何かに目覚めた、爆笑しながら何かを殴るなど)

http://dic.nicovideo.jp/a/%E5%98%98%E6%9D%BE


でも、この作品はおなじようにデタラメや荒唐無稽な話をしているのにもかかわらず好きなんですよ。一体両者の間で何が違うのかは自分でもうまく説明できません。レギュレーションの有無なのでしょうか。あるいは、最初から創作だということを明示せずボカしていることでしょうか。他にもなにかあるような気がします。

正直、初期の「嘘松」は好きでも嫌いでもありませんでした。途中から嫌いになったんですよ。私はやっぱり「着地しておらず、ちゃんとそのツイート内で完結してないこと」や「guri_2メソッドに通じるところ」がクソなんだと思っています。ナンセンスにてっしきれないところ。嘘話を利用して自分の主張を混ぜてくるところなどは本当に嫌い。

腐女子の妄想話を中心とした「嘘松」それ自体は別にどうでもいいんですが、その形式をゆるしていると、すぐに悪用してくる人が出てきたというところに強い拒否感を感じているんだと思います。「アフィリエイト」自体は罪ではないが「イケダハヤト」や「WELQ」には虫酸が走る、というのと似ているかもしれません。

この記事、嘘松そのものが唾棄すべきなのではなく、「嘘松という形式を許容していた結果、そこに唾棄すべきものが交じるようになった」ということが言いたかったんですがうまく説明できなくて心苦しいです。


まぁとにかく。そんな嘘松や白ハゲマンガが嫌いな人なみなさまにもご安心して楽しんでいただける本作品、一度手にとって見てはいかがでしょうか?